★今街で噂の★酒そばとはこんなそば 酒そばってこんなそば

通常そばを練るときには、水を使用するのですが、その水のかわりに「お酒」を使って練ったのが、 当店自慢の酒そばです!

お酒は富山で人気の地酒を使っています!
お酒の風味と香りが、 そば本来の風味と香りにからみあい、今までにないおいしいおそばができあがりました!

そば通、お酒通と呼ばれる方の中には、そばを食べ終わった後に
「残ったそばつゆに酒を少し足して飲む」のが最大の楽しみといいますよね。
まさしくお酒好きの方には、もう「たまりませ~ん!」っておいしさです♪

でも、お酒の苦手な方でもご安心くださいね! アルコール成分はそばを茹でた時にほとんど飛んじゃいますから、 お子様でも安心して食べられますよ!
(※但し、アルコールに弱い体質の方や小さなお子様はご注意ください。)


酒そばをゆでた後の蕎麦湯はえもいわれぬおいしさそばを茹でたあとのそば湯は ほのかなお酒の香りと旨味がでており、 それはそれはえもいわれぬおいしさ!
そばのお味から、香り、はたまたそば湯まで、 全てがたまらなぁ~いのが酒そばです♪

いつもの「そば」とは違う、ちょっとリッチなひと時を「酒そば」でお楽しみください♪


★これは珍しい!ひそかな噂を呼んでいる★こだわり酒そばこだわり酒そば

当店売れ筋NO1がこの「こだわり酒そば」です!


「こだわり酒そば」は、その名のとおり、
原材料にこだわり、厳選した、国産の原材料を使用しています!

そば畑■こだわり・その1:そば粉■
そば粉は、日本有数のそば処信州・安曇野(あずみの)産のそば粉を、 石臼にて、丁寧に、丁寧に、粗挽きしたものを使用しています。

北アルプス山麓長野県安曇野市一帯の地域は、 名水百選「安曇野わさび田湧水群」で知られる日本有数の名水の土地です。

清らかでミネラルが豊富な水によって、味も香りも素晴らしいそばが育まれます。


豊かな大地が育む小麦畑■こだわり・その2:製法
このそばの味と香りを最大限引き出すため、 製法にもこだわっています♪

そばの実を製粉する際、これまでの方法ですと、 機械製粉のためかなりの熱が発生し、 そば本来の香りが失われてしまいます。
昔ながらの石臼を使ってゆっくりと、丁寧に、丁寧に、挽くことによって、 そばの実の甘皮と呼ばれる部分をも一緒に挽きくるんだ、 そば本来の香り一杯の粗引きの「そば粉」にしています。

■こだわり・その3:小麦粉
小麦粉は北海道の大地が、育んだ小麦粉を使用しています!
北海道産小麦の特徴は、風味がよく、 その豊で広大な大陸同様、豊かな味わいを大切にし、そばの風味を最大限に生かす粉です。


富山県高岡市雨晴海岸より望む立山連峰■こだわり・その4:お酒
地元富山で人気の地酒を使用しています。

富山県は、三方を北アルプス立山連峰などの、山岳地帯に囲まれており、 中央には実り豊かな平野が広がっています。

富山湾、日本海へと開けている天然の巨大ダムともいえる山々からは、 一年を通じて豊かで、清らかな水が生まれるんです!
豊かな大地と清らかな水に育まれた米どころ富山は、日本でも有数の酒どころでもあります。

酒そば本舗の酒そばは、富山で人気の地酒を使用しています。

2021年02月08日

心の時計



今日ではアインシュタイン博士の相対性理論は、その内容を理解できるできないは別としても、広く知られるところです。この理論によれば、唯一不変なものは光の速度だけで、時間や空間は伸びたり縮んだりするそうですね。

私はいまだにゆがんだ空間など、どう頭をひねろうとも思い浮かべることなどできませんが、時間ならば確かに早く感じたり遅く感じたりしたことはあったように思います。

子どものころ8月31日になるといつも思ったものでした。夏休みはどうしてあっという間に過ぎてしまうのだろうと。そしてさらに思ったものでした。早く冬休みが来たらいいのに・・・と。(笑!

しかし今思えば確かに夏休みは短いという印象しか残っていませんが、小学校の6年間はずいぶん長かったように思います。中学の3年間ですらそれほど短くはなかったような気がしますね。高校の3年間辺りからでしょうか、時間が短く感じられ始めたのは。もうすぐ受験だ、・・・どうしようと。(笑!

大学の4年間は高校の3年間よりずっと短く感じたし、社会へ出てからはそれこそ今日まであっという間、40年あまりの歳月が大学の4年間ぐらいにさえも感じられます。何かどこかで忘れ物をして来てしまったような気がしてなりません。

ウエブトピックスより、時間感覚…年齢、状況でずれる「心の時計」


「時計の時間は一定なのに、なぜ私たちの感じ方は一定ではないのか」について研究しておられる千葉大学の一川(いちかわ)誠 准教授の研究によれば、代謝、時間に注意を向ける頻度、印象に残る出来事の数、刺激などが心の時計に影響を及ぼすということだそうですが、「年をとるほど『実際の時計』より『心の時計』の進み方が遅くなるため、時がたつのを早く感じる」というのは、普段私が感じている時の経ち方と違っているような気がする。

年を取れば取るほど、「こんなはずじゃなかった・・・!」という一種の人生の焦りのようなものが、その人の心に強く作用して、焦れば焦るほど心の時計の針がぐるぐる速く回るのだと思うのですが、皆さんの心の時計の針は、どんな回り方をしていますか?


「少年老い易く、学成り難し、一寸の光陰軽んずべからず」とは、まさに金言。昭和の文豪・井伏鱒二は、別離が定めの人の世を「"サヨナラ"ダケガ人生ダ」と言いましたが、私流に言わせれば、「生きるってぇ~ことは、焦るってぇ~ことよ」・・・。

私は決して春草の上で夢ばかり見ていたのではないつもりですが、人生の梧葉(ごよう)の色づくを気付くにいたり、心の時計の針の早回りを止めるすべを知りません。





◆酒そば本舗トップページへ◆

**貴方の共感できる生き方がきっとある**

にほんブログ村



FC2ブログランキング



人気ブログランキング


PINGOO!カテゴリノンジャンル
  


Posted by 酒そば本舗店長 at 07:02Comments(0)ひとり言

2021年02月07日

蜘蛛の糸


新型コロナウィルスの蔓延によって1年延期された2020東京オリンピック・パラリンピックでしたが、その後も感染の勢いはとどまることを知らず、新たに派生型ウィルスの出現が取りざたされるに至って、選手は日本にやって来れない、観客は競技場に入れないでは、どう開催しようというのだと突っ込みを入れたくなります。

そんな持って行きようのない国民の憤懣が、一人この方に集中した感のある森喜朗・東京オリンピック・パラリンピック組織委員会会長であります。

もうこうなったら、だれが悪いのでもない。ひとえに口を滑らしてしまったこいつが悪いということにしてしまえというわけです。

・・・少し乱暴でしたか?ならば、平気で女性蔑視発言をするような人に、このコロナ禍での五輪開催の可否はゆだねられない。辞任してしかるべきと改めましょう。

それにしてもよくもおっしゃったものです。「女性がたくさん入っている理事会の会議は時間がかかる」とはねぇ~。「女は話が長い」という森会長には、「あなたは口が軽い」と申し上げておきましょう。


女性蔑視発言は公人として厳しく咎められるべきことではありますが、五輪をどうするのだ、やるのか、やらないのかとなると、みんな何とかしてやりたい。やれる道はないものかというのが本音でしょう。森会長にしても思いは同じだと思いますよ。だけどこの方が、「私だってやりたいんです。でもなかなか状況が許さないのですからしょうがないでしょう」などと言おうものなら、「無責任だ」「決断力がない」の嵐が吹き荒れることは必定。

ところで「森許すまじ」の世論はわかるとしても、もし森会長が辞任したとして、そのあと誰がなさるというのだろう。「やる」と宣するのも地獄なら、「やらない」と宣するのも地獄に変わりはありませんね。はたしてワクチンは一筋の蜘蛛の糸となりえるのでしょうか?

皆さんに問います。女性蔑視発言などをなさらぬ良識ある新しい会長のもとで下された判断なら、「やる」「やらない」いずれの判断であっても、あなたは受け入れられますか?

えっ、「お前はどうなんだ」ですって?

・・・私は、一筋の蜘蛛の糸にすがりたいです。決してカンダタ(犍陀多)のように、「この糸は俺一人のものだ」などとは申しますまい。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

蜘蛛の糸/杜子春改版 (新潮文庫) [ 芥川龍之介 ]
価格:352円(税込、送料無料) (2021/2/6時点)









◆酒そば本舗トップページへ◆

**貴方の共感できる生き方がきっとある**

にほんブログ村



FC2ブログランキング



人気ブログランキング


PINGOO!カテゴリノンジャンル
  


Posted by 酒そば本舗店長 at 06:02Comments(0)ニュース・トッピックス

2021年02月06日

コロナ禍も舌禍の前に息ひそめ


1年開催が延期された2020東京オリンピック・パラリンピックですが、新型コロナ感染拡大の勢いは鎮まるところを知らず、新たに変異種の出現も取りざたされるに至って、その脅威は延期を決断した時以上のものがあるように見受けられます。

しかし、国際オリンピック委員会(IOC)も、日本国政府も東京都も固く口をつぐみ、「中止」「再延期(可能性は危ぶまれているようですが)」の声は聞こえてまいりません。もっぱら東京五輪・パラリンピック競技大会組織委員会の森喜朗会長辞任すべしの声だけが、かまびすしく聞こえて来る昨今であります。

思えば、森会長は首相をなさっていたころからすでに舌禍が絶えなかった方。「日本は天皇を中心とする神の国」とおっしゃたり、「こどもを生まない女性を税金で面倒見るのはいかがなものか」とおっしゃたり・・・。政治に素人の私から見ても、これらはいかにリップサービスが過ぎたものとはいえ、かなり危ういご発言というものでしょう。

「あの子、大事な時に必ず転ぶんですよね」発言にいたっては、世界中の浅田真央ちゃんファンを怒らせた。また最近では、組織委員会が唱える「安心、安全な大会」について質問され、「そんな判断の基準があるかというと、ない」とはっきりおっしゃてしまわれた。

森会長はもともと弁舌の立つ方でしたね。確かこの国の首相を数多く輩出した早稲田大学の雄弁会のご出身ではなかったか?

講演でも聴衆を飽きさせないように、軽妙なジョークを織り交ぜてわかりやすくお話をすることを忘れない方でした。政局が大きく動くようなかなりきわどい時局でも、ストレートなもの言いを平気でなさる方で、意外にも番記者の間では結構人気があった首相の一人だという話も聞いています。

今はお年も召されましたし、大病を抱えていらっしゃるとかでかなりおやつれのようですが、現役の首相のときは学生のころにラグビーで鍛えられた巨漢そのままで、押し出しも良かった。

「総理、体重は何キロになられました?」と記者に質問されたとき、「キミ、そりや~国家機密だよ」などと軽妙に応答されているのをテレビで見たことがありましたが、今回はこの時のようにさわやかな風が吹いてこないのが残念です。


コロナ禍も舌禍の前に息ひそめ





◆酒そば本舗トップページへ◆

**貴方の共感できる生き方がきっとある**

にほんブログ村



FC2ブログランキング



人気ブログランキング


PINGOO!カテゴリノンジャンル
  


2021年02月05日

酒にまつわるもろもろの話 PART20「酒を勧む」


酒の起源はというと、少なくとも紀元前17世紀の中国にまで遡らなければなりませんから、そうする3700年余り人は酒を飲んで来たということになりますね。

人生のさまざまな場面で、人は酒の力を借りなければならなかった。惜別に酒はつきものですし、人は孤独ゆえに酒を勧めあうことで互いの絆をより固いものにしようとした。限りある人生ゆえに人は酒に頼らざるを得なかったとしたならば、酒は人の生き方に大いに関与して来たと断じてもよさそうです。


李白は山中で幽人と「一杯一杯復一杯」と杯を重ねあったというし、杜牧はやはり友と酒壺を抱えて斉山に登った「与客携壺上翠微(客と壺を携えて翠微に上る)」という。

王維は「勧君更盡一杯酒(君に勧む更に尽くせ一杯の酒)」と、異郷の地に旅立つ友を玉門関に送り、卯武陵は「勧君金屈卮」と言って友との別れを惜しんだ。

この晩唐の詩人・卯武陵の五言絶句・「酒を勧む」が、「漢詩酔談」(櫛田久治・諸田龍美著)の最後に紹介されていました。


  勧 君 金 屈 卮   君に勧む金屈卮(きんくっし)
  満 酌 不 須 辞   満酌(まんしゃく)辞するを須(もち)いず
  花 発 多 風 雨   花発(ひら)けば風雨多し
  人 生 足 別 離   人生別離足(た)る


金 屈 卮 とは宮中の宴会に用いられた淵に持ち手のついた酒器。僕はこれになみなみと酒を注いだのだから、これを君は拒んではいけないと言っている。ここまでされると、たとえ下戸であっても杯をぐっと一息に干さぬわけにはいかないとしたものです。(笑!

そして花には嵐が待っているし、人には別れ(死)が避けられぬのも理(ことわり)だと。


昭和の文豪井伏鱒二の名訳もいっしょに紹介されていたので、そのまま載せておきたいと思います。ご鑑賞ください。

  コノサカヅキヲ受ケテクレ
  ドウゾナミナミツガシテオクレ
  ハナニアラシノタトヘモアルゾ
  「サヨナラ」ダケガ人生ダ







◆酒そば本舗トップページへ◆

**貴方の共感できる生き方がきっとある**

にほんブログ村



FC2ブログランキング



人気ブログランキング


PINGOO!カテゴリノンジャンル
  


Posted by 酒そば本舗店長 at 10:07Comments(0)

2021年02月04日

酒にまつわるもろもろの話 PART19「飲酒」


酒にまつわるもろもろの話と題して、「酒」が歌われている漢詩を見てきました。歴史に名を残す唐代の三大詩人、李白、杜甫、白楽天も酒をこよなく愛した。まあ、酒をこよなく愛したのは何もこの三人に限ったことではないのは言わずもがなですが、「酒」といえばどうしてもそのものずばり「飲酒」と題した陶淵明の五言古詩に触れないわけにはいきません。とりわけその古詩の中でも第五詩が有名ですね。 ちなみに陶淵明は唐代の三大詩人よりも300年ほど前に生きた東晋の詩人。三大詩人の詩に大きな影響を与えたといわれています。


 結廬在人境   廬(いおり)を結びて人境に在り
 而無車馬喧   而(しか)も車馬の喧(かしまし)き無し
 
 問君何能爾   君に問ふ 何ぞ能く爾(しか)ると
 心遠地自偏   心遠ければ 地 自ら偏(へん)なり

 採菊東籬下   菊を採る 東籬の下
 悠然見南山   悠然として南山を見る

 山気日夕佳   山気 日夕に佳(か)し
 飛鳥相与還   飛鳥 相ひ与に還る

 此中有真意   此の中に真意有り
 欲弁已忘言   弁ぜんと欲して已に言(ごん)を忘る


陶淵明について調べてみると、官職を望みながらなかなか叶わなかった唐代の三大詩人とは違って、陶淵明は20代の終わりにかの科挙の試験に合格して中央政府の官吏に登用されていますから、杜甫にしろ李白にしろ白楽天にしろ、陶淵明をことのほか尊敬したのは、もしかしたらその詩作の深さだけにあったのではないのではないかと、私などは想像してしまいます。そこにはある種の羨望があったのではないかと。

しかし驚くなかれ、41歳で官職を投げ打って、まさに「帰りなんいざ」と「帰去来の辞」を残して故郷に戻り、晴耕雨読の日々に徹した。隠遁生活を厭わず、詩や酒を愛し、悠々自適に暮らしたと聞けば、いかにも人生の達観者の印象を受けますね。唐代の三大詩人もそのような境地に近づこうとして、酒と詩に頼ったに違いありません。


さて予備知識はこのくらいにして、「飲酒」のその五を見ていきたいと思います。

私は「あれっ?」と思ったのですが、その五には「酒」という字が一時たりとも出てまいりません。しかし、酒を飲まずして粗末な庵の垣根に自生している菊を摘み、悠然と南山を望むというようなことができるわけがない。(笑!

ちなみに菊は花をめでようとして摘んだのではなく、食用にせんがために手折ったのだと、漢字学者・阿辻哲次氏はその著書「遊遊漢字学」で指摘されています。

う~む、「菊」「南山」そして「酒」と字を重ねれば、「仙人」という二文字さえ湧いてくるではありませんか。


官吏・官職に走り栄華・栄達に執着したのは、ははるか遠く昔のこと。今はこの辺境の庵が最良の住まい。杯中の酒を愛し詩を詠ずる日々の中にこそ、私は真意を見出したいのだ。これを何と表現すればよいだろう。


はあ~、・・・これはもう「達観派」とでも言うしかありませんね。






◆酒そば本舗トップページへ◆

**貴方の共感できる生き方がきっとある**

にほんブログ村



FC2ブログランキング



人気ブログランキング


PINGOO!カテゴリノンジャンル
  


Posted by 酒そば本舗店長 at 09:27Comments(0)

2021年02月03日

酒にまつわるもろもろの話 PART18「内(ない)に贈る」


中国唐代の三大詩人といえば、李白、杜甫、白楽天。歴史にその名を残すこの三大詩人の酒癖について語ってきました。


白楽天を「理性派」
とすれば、杜甫は「苦悩派」であろうと。残されたもう一人、李白にいたっては皇帝からの招へいの使者が訪れても飲んだくれている方を選んで、「自 称 臣 是 酒 中 仙」と使者を追い返したというのですから、これはもう「超越派」としか言いようがないというのが私の主張です。

さて李白とその酒について語ろうとすれば、どうしても取り上げずにはいられないのが、妻に贈ったとされる五言絶句、「内(ない)に贈る」。ここにも桁外れの「超越」ぶりを見て取ることができます。


 三百六十日   三百六十日
 日日醉如泥   日日醉ひて泥の如し
 雖為李白婦   李白の婦と為ると雖も
 何異太常妻   何ぞ太常の妻に異ならん


当時の暦は一年が360日。毎日々々飲んだくれていたんですね。(笑!

泥とは泥虫(どろむし)のこと。私もしばしば経験するところの「泥酔」は、これが語源となったのでしょうね。(苦笑!

言わずもがなではありますが、「泥」と「妻」に韻を含ませるとは心憎いばかりです。

「太常(たいじょう)」とは宮中で天使の祖先を祭る役人のこと。
「漢詩酔談」
によれば、後漢の時代に太常であった周沢(しゅうたく)のことを指すとありました。

この周沢なる男とは、李白とは正反対の謹厳実直を絵に書いたような人物で、1年360日のうち359日禊(みそぎ)をして宗廟に仕えたというオソロシイ男。ある日体調をくずして斎宮で倒れた周沢を心配した妻が宗廟に赴いたところ、宗廟を穢したと言って烈火のごとく怒ったという逸話が語り継がれているということです。


「お前は俺の妻となったけれども、こんな酔っ払いですまないねぇ~。これじゃ~、まったくかの伝説となった漢の太常・周沢と同(おんな)じだ。うぃ~」って、すさまじい「超越派」としか言いようがありません。






◆酒そば本舗トップページへ◆

**貴方の共感できる生き方がきっとある**

にほんブログ村



FC2ブログランキング



人気ブログランキング


PINGOO!カテゴリノンジャンル
  


Posted by 酒そば本舗店長 at 06:27Comments(0)

2021年02月02日

酒にまつわるもろもろの話 PART17「惜しむ可し」


中国唐代の三大詩人といえば、李白、杜甫、白楽天。歴史にその名を残すこの三大詩人の酒癖について語ってきました。白楽天は「理性派」、杜甫は「苦悩派」。李白にいたっては「超越派」とでもいうべきであると。

白楽天について、その酒を「理性派」と断ずる根拠を、私は「卯時(ぼうじ)の酒」に見出したのですが・・・。

次に杜甫の性癖についても語らなければならないとしたものですが、これが杜甫の生涯を調べれば調べるほど、なかなかに辛いものがあります。大唐帝国の官吏を志し仕官の道を探れど叶うことなく、貧しさから末の子どもを餓死させてしまうという悲惨な目にも合っている。

当時の官吏は、自分が思うところの政策を皇帝に献策するにも、それを五語・七語の韻を含んだ文にして書き表さなければならなかったといいますから、詩聖・杜甫にしてみれば、俺ほどのものがなぜにの思いが長い仕官の道の中で鬱積したのかも知れません。

官吏としての出世の道が叶わなかったというのは、杜甫に限らず李白にも白楽天にも言えることですが、若き日々なら別として晩年の3人を比べると、酒の力に頼ったのは3人とも同じ。それがただ一人杜甫のみ、何故に何故にの思いがよりいっそう強まって、苦しみから逃れることができずにもがいていたように私には見受けられるのです。

杜甫晩年の詩「惜しむ可し」にそれを探ってみましょう。


  花飛有底急  花の飛ぶこと底(なん)の急か有る
  老去願春遅  老い去っては春の遅きことを願ふ
  可惜歓娯地  惜しむべし歓娯(かんご)の地
  都非少壮時  都(すべ)て少壮の時に非ず
  寬心応是酒  心を寛(ゆる)くするは応(まさ)に是れ酒なるべし
  遣興莫過詩  興を遣(や)るは詩に過ぐるは莫(な)し
  此意陶潜解  此の意陶潜(とうせん)のみ解す
  吾生後汝期  吾が生汝が期に後れり


まず、私も「春の遅きことを願う」ものの一人です。(苦笑!

「心を寛(ゆる)くするは応(まさ)に是れ酒なるべし」も同感です。ただ「興を遣(や)るは詩に過ぐるは莫(な)し」と言えないところが、悲しくも残念なところです。(笑!


酒を飲んで詩を詠じ、憂さを晴らそうというのなら、どこが「苦悩派」なのだとお思いでしょう。しかし、それに続く結句の2節に杜甫の「苦悩派」たる所以を見いだせるというのが、私の主張です。

陶潜(とうせん)とは、陶淵明のこと。杜甫、李白、白楽天の生きた時代より300年余り前の東晋の詩人。唐代の三大詩人に限らず、後の世の詩人に大きな影響を与えたといわれていますね。李白にしろ白楽天にしろ、陶淵明を師と仰いだ節が見受けられるというくらいですから。

この国はついに私を見出すことなく、安禄山の乱によって国は乱れ、人心は荒み、私も老いさらばえてしまった。ただ酒を飲み詩を詠じ、憂さを晴らそうとする日々である。この気持ちを分かってくれる者など今のこの国には誰もいない。一人陶淵明だけであろうが、生まれて来るのが遅すぎた・・・。

「苦悩派」と呼ばずして、何と言いましょう。









◆酒そば本舗トップページへ◆

**貴方の共感できる生き方がきっとある**

にほんブログ村



FC2ブログランキング



人気ブログランキング


PINGOO!カテゴリノンジャンル
  


Posted by 酒そば本舗店長 at 07:27Comments(0)

2021年02月01日

酒にまつわるもろもろの話 PART16「卯時(ぼうじ)の酒」


中国唐代の三大詩人といえば、李白、杜甫、白楽天。歴史にその名を残すこの三大詩人の酒癖について話題にしたことがありました。三人の残した「酒」にまつわる詩から、その飲みっぷりを探ることができるなんて、なんとも興味深いことではありませんか。

最初に、これはあくまで私流の解釈による分類であるということをお断りしておかなければなりませんが、白楽天は理性派、杜甫は苦悩派。李白にいたっては超越派であるというのが、私が下した三人の酒の飲み方。

まず白楽天から。理性派・白楽天はどのような詩を残しているのだろうか?

「漢詩酔談」(櫛田久治、諸田龍美著)に「卯時(ぼうじ)の酒」と題する五言三十四節からなる長歌が紹介されておりました。

[商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。]

漢詩酔談 酒を語り、詩に酔う [ 串田久治 ]
価格:1980円(税込、送料無料) (2021/1/31時点)



題名になっている「卯時(ぼうじ)」とは卯(う)の刻のこと。今の時刻でいえば午前6時ということになりますから、「卯時(ぼうじ)の酒」とは朝酒のことを指すことは、すでに「遊遊漢字学」で習っていましたから、すぐにわかりました。


冒頭を読んでみると、

佛法贊醍醐  佛法は醍醐を贊(ほ)め
仙方誇沆瀣  仙方は沆瀣(こうがい)を誇る 
未如卯時酒  未だ如かず卯時(ぼうじ)の酒 
神速功力倍  神速にして功力倍(ばい)するに

一杯置掌上  一杯掌上に置き
三嚥入腹內  三嚥(さんえん)にして腹內に入(い)る  
煦若春貫腸  煦(あたた)かなること春の腸を貫くが若(ごと)く
暄如日炙背  暄(あたた)かなること日の背を炙るが如(ごと)し

とあります。


仏法では乳製品の効用を讃え、仙人は沆瀣(夜露)を飲むことを奨めるが、たちまちのうちに効いてくる朝酒の方がずっといいとは、理性派を疑いたくなりますな。(笑!

ぐぅ~っと三口で杯を空けて、「かぁ~、五臓六腑にしみわたるようだ」と言っている白楽天の姿が目に浮かぶようです。

この詩は、白楽天晩年の隠せい時代に詠んだものといわれていますね。

大唐帝国の官僚として出世を望み、夢かなわず左遷の憂き目に打ちひしがれた若き日のことを顧み、思えばあのころは心安らぐときはなかった。しかし今は、この杯中の好物がいつも傍らにあるのだから幸せだと詠った白楽天は、やはり理性派といえましょう。








◆酒そば本舗トップページへ◆

**貴方の共感できる生き方がきっとある**

にほんブログ村



FC2ブログランキング



人気ブログランキング


PINGOO!カテゴリノンジャンル
  


Posted by 酒そば本舗店長 at 04:49Comments(0)