通常そばを練るときには、水を使用するのですが、その水のかわりに「お酒」を使って練ったのが、 当店自慢の酒そばです!
お酒は富山で人気の地酒を使っています!
お酒の風味と香りが、 そば本来の風味と香りにからみあい、今までにないおいしいおそばができあがりました!
そば通、お酒通と呼ばれる方の中には、そばを食べ終わった後に
「残ったそばつゆに酒を少し足して飲む」のが最大の楽しみといいますよね。
まさしくお酒好きの方には、もう「たまりませ~ん!」っておいしさです♪
でも、お酒の苦手な方でもご安心くださいね! アルコール成分はそばを茹でた時にほとんど飛んじゃいますから、 お子様でも安心して食べられますよ!
(※但し、アルコールに弱い体質の方や小さなお子様はご注意ください。)
そばを茹でたあとのそば湯は ほのかなお酒の香りと旨味がでており、 それはそれはえもいわれぬおいしさ!
そばのお味から、香り、はたまたそば湯まで、 全てがたまらなぁ~いのが酒そばです♪
いつもの「そば」とは違う、ちょっとリッチなひと時を「酒そば」でお楽しみください♪
★これは珍しい!ひそかな噂を呼んでいる★こだわり酒そば
当店売れ筋NO1がこの「こだわり酒そば」です!
「こだわり酒そば」は、その名のとおり、
原材料にこだわり、厳選した、国産の原材料を使用しています!
■こだわり・その1:そば粉■
そば粉は、日本有数のそば処信州・安曇野(あずみの)産のそば粉を、 石臼にて、丁寧に、丁寧に、粗挽きしたものを使用しています。
北アルプス山麓長野県安曇野市一帯の地域は、 名水百選「安曇野わさび田湧水群」で知られる日本有数の名水の土地です。
清らかでミネラルが豊富な水によって、味も香りも素晴らしいそばが育まれます。
■こだわり・その2:製法
このそばの味と香りを最大限引き出すため、 製法にもこだわっています♪
そばの実を製粉する際、これまでの方法ですと、 機械製粉のためかなりの熱が発生し、 そば本来の香りが失われてしまいます。
昔ながらの石臼を使ってゆっくりと、丁寧に、丁寧に、挽くことによって、 そばの実の甘皮と呼ばれる部分をも一緒に挽きくるんだ、 そば本来の香り一杯の粗引きの「そば粉」にしています。
■こだわり・その3:小麦粉
小麦粉は北海道の大地が、育んだ小麦粉を使用しています!
北海道産小麦の特徴は、風味がよく、 その豊で広大な大陸同様、豊かな味わいを大切にし、そばの風味を最大限に生かす粉です。
■こだわり・その4:お酒
地元富山で人気の地酒を使用しています。
富山県は、三方を北アルプス立山連峰などの、山岳地帯に囲まれており、 中央には実り豊かな平野が広がっています。
富山湾、日本海へと開けている天然の巨大ダムともいえる山々からは、 一年を通じて豊かで、清らかな水が生まれるんです!
豊かな大地と清らかな水に育まれた米どころ富山は、日本でも有数の酒どころでもあります。
酒そば本舗の酒そばは、富山で人気の地酒を使用しています。
2019年04月30日
痩せすぎは不健康だというのなら・・・。
お国が違えば国民性も違ってきて当然なのでしょうけれど、ファッションの本場フランスからの話題。
確かにファッション界のトップモデルは、太っている人はいないようですが。
ウエブトピックスより
「痩せ過ぎモデル」に罰則=拒食症対策へ新規制-仏議会
痩せすぎは極めて不健康である。よってファッション界に限らず痩せた体型を助長するような行為は、国民の健康という観点から、厳しく罰せられなければならないと。
同時に配信されている写真を見ると、なるほどこのモデルも痩せている。(笑!
女性の体形がほっそりしているかふっくらしているか、その人の体質もあるでしょうに、個人の体形まで法律で縛られるとなると、どこぞの東洋の島国なら直ぐに人権問題にまで発展してしまうところでしょう。
しかし、痩せているモデルに罰則を科すのではなく、そのモデルの所属事務所を罰するというところが、フランスという国の賢さが垣間見れるとも言えます。最大7万5000ユーロ(約980万円)の罰金や6カ月以下の禁錮刑といったら、相当のものですよね。
私は別段モデルになりたいとも思わないし(・・・っていうか体形からして絶対無理!・・・笑!)、私には関係ないと言いたいところですが、どうしても一点気にかかることがあります。
健康増進法案ということであれば、別段モデルだけに限った法律ではなく、広く国民の健康を増進することを目的としている法律なのでしょう。
・・・一定のBMI値以下が罰せられるというのであれば、一定のBMI値以上でも罰せられるという議論になりはしまいか?
・・・フランス国民でなくてよかった。
己の腹回りをさすりながら、しみじみ思うのであります。(爆笑!

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2019年04月29日
平成の御代のうちに田植えを済まそうという"父ちゃん"がいるかも知れません・・・。
今日4月29日は国民の祝日「昭和の日」。昭和天皇ご崩御を受けて今上陛下が即位されてからは、その御誕生日が「みどりの日」として祝日のまま残されることになり、それが平成の御代の内に「昭和の日」と改められた。
今上陛下がご高齢を理由にご退位を表明され、明日4月30日限りで平成は31年の御代を閉じることになりましたから、今日は平成の御代最後の「昭和の日」ということになります。
いよいよ平成の御代も一日残すばかりとなった今朝、東側の窓から見る風景は、いつにもまして厳かなたたずまいを醸し出しているように目に映りました。

当地北陸富山は米どころ、田起こしが終われば代掻き、代掻きが終わればいよいよ田植えということになります。
しかし米どころとはいうものの、当地では米作りを専業にしている農家はほとんど見られず、もっぱら一家の農作業の担い手は、じいちゃん、ばあちゃん、母ちゃんの三人。大黒柱であるはずの父ちゃんは会社勤めで、普段農作業には携わりません。いわゆる"三ちゃん農業"とよばれる兼業農家がほとんどです。
そういった事情で田植えは、父ちゃんの勤めが休みとなる5月の連休を利用して行われるのが常でしたが、近年では苗の成長時期が気温の上がらない時期と重なると良質なお米に育たないという理由で、田植えの時期を遅らせるという農協の指導が徹底されるようになりました。
しかし、今年は少しばかり事情が違うようです。見てのとおり代掻きも終わった田んぼには満面の水が張られ、早苗が植えられるのを待つばかり。
異例の十連休となった今年の連休後半にでも、父ちゃんの出番ということに相成るのでしょうか?
この様子だと、もしかしたら平成の御代の内に田植えを済まそうという、父ちゃんの田植え機を駆る姿を見ることが出来るかもしれません。

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2019年04月28日
「遊遊漢字学」が楽しみPART76「奏」
毎週日曜日のお楽しみ、漢字学者阿辻哲次氏の日経連載「遊遊漢字学」。
今週阿辻先生が取り上げた漢字は、「奏」でした。
この「遊遊漢字学」、阿辻先生が取り上げる漢字の成り立ちや深い由来については、毎週新鮮な驚きを覚えずに読むことはできません。
本日の「奏」にしても、どちらかといえば、普段我われがよく目にする漢字ではありますが、きっと奥深い意味が隠されているに違いないだろうと、先生の講義を聞く前に少し予習をしておこうと思い立ちました。
そこで「奏」について調べてみたところ、音読みが「ソウ」、訓読みが「カナでる」「モウす」で、天子に申し上げること。また、その文書の意とありました。
また別の辞書では、廾(きよう)(=両手)と、夲(とう)(すすめる)と、屮(てつ)(すすめる)とから成り、両手で物を持って「すすめる」、ひいて、申しあげる意を表す。転じて、音楽を「かなでる」意とも書かれています。
阿辻先生は、「奏」は両手で持った笛のような楽器を演奏するさまをかたどった漢字で、もともとは祭りのとき神に音楽を捧げることを意味したと教えてくれています。それがのちに身分の高い人に何かを申し上げるという意味にも使われるようになったのだと。
その例が早速「遊遊漢字学」の欄の下に掲載されている連載小説「ワカタケル」に出ていましたが、これは偶然でしょうか。
大王(おおきみ)ワカタケル(雄略天皇)を主人公とするこの小説、ワカタケルが吉野の阿岐豆野(あきづの)で狩りをおこなったときに詠んだ歌。
み吉野の袁牟漏(をむろ)が岳に 猪鹿(しし)伏すと
誰(たれ)ぞ大前(おほまえ)に奏(まを)す
(「吉野の袁牟漏岳には猪や鹿がいると、誰が大王に告げたのか」の意)
まさしく最高に高貴な大王に申し上げたのだから、「奏(まを)す」になるというわけです。
音楽でも言葉でも、神に対して発せられるものには誠意がこめられていなければならない。その誠意こそが人の心に感動を与える根源であり、それは捧げる相手が神でなく人間であってもまったく同じことだとの阿辻先生のご意見。
深く深く心に刻んでおきたいと奏(まを)します。

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2019年04月27日
スーパーモンスターウルフ
突然ですが皆さん、スーパーモンスターウルフってご存知でしょうか?
すでに鬼籍に入られて久しいですが、大相撲の元横綱千代の富士は角界のウルフと呼ばれ対戦力士から恐れられていたのは知っていますが・・・。それがウルトラでスーパーだというのだから、さぞかし怖いものだろうということは想像できます。
昨今ではシカやイノシシ、サルといった野生の鳥獣による食害が取りざたされています。せっかく丹精込めて作った農作物を収穫直前に食い荒らされたのでは、農家はたまったものではありません。
そんな鳥獣被害に悩む農家の強い味方、実は野生動物の食害から農作物を守るハイテクロボット。それがスーパーモンスターウルフだったんです。まあ一昔前、それこそ私らが子どものころ、よく田んぼや畑で目にした案山子のようなものと言ってしまえば理解しやすいかと思いますが、同時に配信されている写真を見てください。姿形はとても案山子とは異にしています。
こんなのに畑や果樹園で出会ったら、人間様だって身がすくんで動けなくなる。(笑!
恐るべきスーパーハイテク案山子、スーパーモンスターウルフであります。
ところで案山子といえば、
山田の中の一本足のかかし
天気のよいのにみの笠着けて
朝から晩までただ立ちどおし
歩けないのか山田のかかし
山田の中の一本足のかかし
弓矢でおどして力んで居れど
山では烏がかあかと笑う
耳が無いのか山田のかかし
と童謡にも歌われているように、農耕民族である我々日本人には、古くより親しまれて来ました。どこか間が抜けていて、本来の仕事はまるで遂行できていないようにも思えるのが案山子です。
・・・う~む、農家の方のご苦労を思えば、このスーパーモンスターウルフの活躍を期待したいですが、烏にカア~と笑われる山田の案山子の魅力もなかなかに捨てがたく思えて来ませんか?

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2019年04月26日
地獄の沙汰も金次第
逮捕交流されていた日産自動車の元会長兼社長のカルロス・ゴーン被告が、東京拘置所から再び保釈されてというニュース。
今回は、保釈請求を受けてから保釈までずいぶん早かったですね。検察は決定を不服として準抗告したのでしたが、地裁はこれを退けた。裁判所が被告が証拠隠滅を図る恐れがあることを認めながら保釈したというのは、今までに例がなかったように思われますが、これはどうしたことだろう。
ゴーン被告の健康状態が理由だというのは、説得力に欠けるように思われます。例えばフランス政府とか、何かしらの力が働いたのではないかと勘繰るのは、賤しすぎますかね。
ウエブニュースより、ゴーン元会長が再保釈、東京拘置所を出る
今回の保釈金が5億円ですか!前回と合わせると合計15億円ですって、そんな金よく右から左に用立てることができるものですね。
・・・うん?待てよ。
裁判所が、ゴーン元会長が証拠隠滅を図る疑いはあると判断しつつも保釈に踏み切ったのは、ゴーン元会長の健康状態が悪いからなど関係なく、またフランス政府から圧力があった、なかったなども無関係、国庫に入る保釈金の額がその理由ではないか?
何しろ平成31年度予算が101兆4570億円、このうち税収で賄えるのは62兆5千億円
ということですから、国債依存体質からとても抜け出せないこの国の財政事情は極めて深刻です。
平成31年度の国債発行額は32兆6千億ということですから、15億円はわずか0.0046%に過ぎませんが、それでも15億円国際発行額を減ずることが出来るというのは財務省にしたらこの上なく魅力的というもの。
麻生副総理兼財務大臣、この際検察庁にもう3~4回ゴーン元会長の逮捕拘留と保釈を繰り返せと、圧力をかけるというのはどう?そうすればあと15億~20億国債発行額を減らせますぞ。・・・ってダメか?(笑!
まあ、それにしても地獄の沙汰も金次第とは、昔の人は上手くいったものですな。

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2019年04月25日
儀仗兵
何かと世界中の耳目を集めるかの国の若き指導者。今度はロシアのウラジオストックを訪れ、ロシアのプーチン大統領と会談を持つということです。
ウラジオストックに到着した、かの若き指導者の様子が報じられていますが、同時に配信されている写真をみると、これはロシアの儀仗兵を閲兵しているところですね。やや緊張した面持ちで歩を進めるかの若き指導者が写っています。
中国、アメリカの指導者と続けさまに会って場数を踏んだからでしょうか、なかなか押し出しが効いているように見受けられます。
ところで私が注目したのは、かの若き指導者の押し出しの良さもさることながら、居並ぶロシアの儀仗兵の閲兵を受けている姿勢。・・・これがロシア流なのだろうか?
まず儀仗兵の顔の向きがてんでバラバラ。中央を向いていないですね。しかも顎をしゃくり上げるようにして上を向いている。それでいて視線だけはかの若き指導者を見下ろすように睨み付けているように見えます。まさか意図的にやっている(やらされている)のではないだろうけれど・・・。
これは、かの若き指導者に対して、甚だ失礼ではないか。
注目されるプーチン大統領(今回も遅刻して来るのだろうか?)との会談の冒頭、かの若き指導者の発言は、もしかしたら「貴国の儀仗隊は、もう一度訓練し直したがよろしい」で始まるのではないかと、

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2019年04月24日
酒量
「酒は百薬の長」といいますね。適量の酒はいかなる薬より優れた薬効を持っていると。
酒飲みにとってこれほど都合のいい言葉はないですな。私も常々女房に言って聞かせていますが、そのたびに女房は、こう私に説くではありませんか。
「過ぎたるは猶及ばざるがごとし」と。(笑!
・・・そうでした。「酒」の頭に「適量の」という言葉がつくことを忘れてはなりません。
過度の飲酒が原因で死亡した人は、2012年に世界で約330万人にものぼり、死者総数の5.9%を占めたと聞けば、まったく酔も冷めようというもの。
ウエブトピックスより、
飲酒要因の死者、330万人=ロシアなどが消費上位-WHO
世界保健機関(WHO)の調べによれば、10年の世界人口(15歳以上)1人当たりアルコール消費量(純粋アルコール換算)は6.2リットル、日本は7.2リットルであったそうです。
純粋アルコールで7.2リットルといわれても、どのくらいの酒量なのかピンときませんから、日本酒(アルコール度数15%として)に換算してみましょう。
7.2(リットル) ÷ 0 .15(%) ÷ 12(月) ÷ 1.8(リットル/升)= 2.2 升/月
月2升と少しの酒ということになりますね。15歳以上の人の6割は飲酒の習慣がないという統計もあるそうですから、飲酒の習慣のある人の飲酒量は、日本酒に換算して、
2.2 ÷ 0.4 ÷ 30 = 0.185 升/日
1日2合弱って、いたってそれなりの節度ある飲み方じゃないか。(笑!
WHOの調査どおりとすれば、日本人の飲酒習慣のある人の飲み方こそ「百薬の長」の言葉どおりと言えそうですが、どうです皆さん?
えっ、そんなもんで酔えるかですって?・・・飲み過ぎに注意しましょう。(爆笑!

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2019年04月23日
田起しが終われば代掻き
当地北陸富山は米どころ。子どものころより農作業の風景が季節の移ろいそのものでした。
田起しが終われば、代掻き。

この窓からの風景は、日々気にかけているのですが、田起こしの作業は見過ごしたようです。
かってすべて手作業で行っていた農作業も今では主役はトラクター。田越しも代掻きもトラクターがあれば一人で短時間のうちに出来ちゃう。
代掻きが終わればいよいよ田植え。田植えは見過ごさないようにしようと思っていますが・・・。

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2019年04月22日
オキシドール
突然ですが、皆さんはオキシドールという薬品の名前を一度はお聞きになったことあるでしょう。傷口を消毒するのに使われる薬に用いられていますね。傷口に塗るとジュワーと細かな泡が吹き出てきて、ちょっと滲みるお馴染みの消毒薬です。
私なんぞはどうしても小学生のころを思い出してしまいます。悪ガキには生傷がつきもの、私の両の膝の擦り傷は6年間一度も乾いたためしはなかったように記憶しています。グランドで転んでは膝を擦りむき、保健室で傷の手当をしてもらうのが日課でしたから。
このとき保健室の先生が、戸棚から出してきたのがこのオキシドール。無色透明な薬品で、光を遮るために茶色のビンに入れられていました。商品名はオキシフルと書かれていたように記憶しています。
悪ガキのころお世話になったこの消毒液が、なんと乳がんの治療薬として脚光を浴びているという話題。
ウエブトピックスより、オキシドールで乳がん治療
生傷の絶えなかった悪ガキもやがて中学生となり、理科の時間に水は水素と酸素から出来ており、酸素が一個多く結合したものは過酸化水素といって、消毒薬に使われているオキドールのことだと習ったときの驚きは、今までの私の人生で一、二を争うものだと言っても決して過言ではありません。
水はH2Oと表し、過酸化水素をH2O2と表すと先生が黒板に書いたとき、悪ガキは思わずつぶやいたのでした。
「おぉ~、なるほど酸素(O)が1個多い」と。(笑!
悪ガキが化学の不思議のとりこになった瞬間です。高校に進んだ悪ガキは、化学の時間に過酸化水素は不安定で、光などで直ぐ水と酸素に分解してしまうと習ったものです。少し長じた悪ガキは再びつぶやいたのでした。
「ははぁ~ん、なるほどそれで茶色のビンに入れられているのだな」と。
さらに長じて大学へ進んだ悪ガキは、分解して酸素を出しやすい過酸化水素の性質を利用して、実験で酸化剤として使用したりするようにまでなれたのでしたが、社会人になってから、過酸化水素には発ガン作用があるので、食品などに使用してはいけないという規制を国が定めるにいたり、大きく失望したものです。しかし、化学を学んだ者の端くれとして、次のような疑問をずっと抱き続けて来ました。
十分な濃度を保ったまま直接人体に投入するなら話は別だが、食品の加工に使ったとしても体内に取り込む前に食品中で直ぐに水と酸素に分解してしまう過酸化水素が、どうして有害なのだろうと。
そのオキシドールを十分な濃度を保ったまま人体に注射するとは、目が点になりそう。
記事によれば、オキシドールとオキシドールを患部にとどまらせるヒアルロン酸をいっしょに、がんの病巣に直接注射するということです。毒をもって毒を制すとは古来より言われてきた金言ですが、発がん物質(オキシドール)をもってがんを制するという発想がすばらしいですよね。オキシドールが正常細胞に有害なら、がん細胞にとっても有害だろうと。
はるか昔少年のころ私を化学に目覚めさせてくれたあのオキシドールが、今日医療現場の最先端で乳がんの治療に貢献していることを知り、とり止めのない感慨に浸らずにおれませんでした。
1回数百円の注射計5回分で済むという新しい治療法が、乳がんだけに限らずあらゆる部位のがんに応用されることを祈っています。

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2019年04月21日
「遊遊漢字学」が楽しみPART75「枕」
毎週日曜日のお楽しみ、漢字学者阿辻哲次氏の日経連載「遊遊漢字学」。
今週阿辻先生が取り上げた漢字は、「枕」でした。
日本人なら文壇に関わらずとも漱石と鴎外の名を知らぬ人はいないでしょう。いわずと知れた明治の二大文豪です。そういえば高校の時、訳も分からず漱石と鴎外を読まされたものでした。
今私は、漱石という名は漢籍の「漱石枕流」ということばから取ったものだと、高校の国語の先生が、教えてくれたことを思い出しています。
「・・・君たち、『漱石枕流』を読めば、『石に漱(すす)ぎ、流れに枕(まくら)す』になるが、これっておかしくはないか?石を枕にして川の水で口を漱ぐのが普通だろう」
「実は『漱石枕流』には、無理矢理こじつける、強弁するという意味がある。昔中国西晋時代のこと、孫楚という文才に優れた男が、『漱流枕石』というべきところを間違えて『漱石枕流』と言ってしまった。『川の流れは枕にできず、石では口は漱げない』との指摘を受けても、孫楚は素直に間違いを認めず、こう強弁したそうだ」
「流れを枕にするのは俗世間の賤しい話で穢れた耳を洗いたいから。石で口を漱ぐのは俗世間の賤しいものを食した歯を磨きたいからだと。・・・これってかっこよくないか」
と「漱石枕流」の故事を披露した後で、
「・・・漱石はかなりの頑固者、偏屈者で、それが高じて胃潰瘍や気鬱の病に終生悩まされたということだ。あたしもかなりの頑固者、偏屈者だと自認してはいるがね、漱石ほどじゃありませんよ。頭のつくりの方もね・・・。ワッ、ハッ、ハッ」
と高らかに笑ったものでした。
現代では「漱石枕流」は、「ソウセキチンリュウ」と読むのが一般的だが、「枕」はマクラという意味なら読みは「シン」で、これを「チン」と読むのは実は誤りで、この読み間違いについて強弁した者は誰もいないようだという阿辻先生のこだわりのあるご指摘。さすがはご専門が漢字だけのことはあると感心させられます。
ついでに言わせていただきますが、頑固度、偏屈度においても漱石級、いや孫楚級だと思いますが、阿辻先生や如何に。(爆笑!

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2019年04月20日
葉桜と若アユ
当地北陸富山では桜もすっかり散ってしまったようです。葉桜の趣といったところでしょうか?
日々の生活に追われる身の上としては、とても古の粋人のように葉桜をめでながら感慨にふけるといった心の余裕など微塵もあらわれぬのは、誠に残念でなことではあります。
でもまあ、季節はいつの間にか春が通りすぎて夏を迎えようとしているという感慨なら、このような話題に触れれば頭の隅に少しは湧くようです。
ウエブトピックスより、静岡県を流れる興津川では、若アユの遡上が始まったという話題。
アユ、懸命にジャンプ 静岡・興津川、順調に成育
今年は水量は少なめだが、餌となるコケの成長が良く天然物、放流魚とも順調に成育しているということです。同時に配信されている勢いよくはねている若アユの写真をご覧ください。釣りファンならずとも、アユ漁の解禁日が待たれますね。
えっ、釣りファンでもないのになぜ解禁日が待たれるかですって?
その心は、・・・アユの塩焼きが早く食べたい。(笑!
そういえば、俳句の世界では、「アユ」も「葉桜」も夏の季語ということでしたよね。
・・・自然はいつの間にやら、こうして巡るもののようです。

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2019年04月19日
停止線ずらしちゃえ
普段我われがよく目にする道路交通標識、その標識が意味する指示や案内に従ってわれわれは道路を通行しているはずです。
交通標識や交通信号は守るのが当たり前でしょ。交差点の赤信号を無視して侵入するという人は、普通いませんよね。まあ、何ごとにも例外はありますが。(笑!
ところが停止線となると、その前できっちり停止して安全を確認するという人は少ないのじゃないか?思い当たる人多くおられると思います。車を停止するにはしても、大概は引かれた白線を大きく前にはみ出してしまっていませんか?
それは、停止線が引かれている位置では左右の見通しが悪くて、もう少し前方へ車を移動させなければ安全の確認の仕様がないからだと主張する人が大方でしょう。いかにももっとものように聞こえますが、それが危ない。
見通しが悪いからといってもう少し車を走らせた先に、自転車が横切ってきたらどうする。子供が飛び出して来たらどうする。だから、停止線の引かれている前で必ず一旦車を停止しなければならない。それから最徐行で車を前方へ移動させ左右の安全を確認する。
これが停止線の引かれているところを通行するときのルールだと、免許証の更新を行った時の講習でお巡りさんが熱弁していました。
・・・なるほど、ごもっとも。
その停止線にまつわるトラブル。停止線で止まらなかったのではなく、停止線を移動させてしまった校長先生がいらっしゃいました。
ウエブトピックスより、
校長、勝手に「停止線」引く 学校前の衝突回避で
同時に配信されている道路の写真を見て、なるほどそういうことかと納得できました。これは停止線の位置がどうのこうのより、学校へ出入りする道路の合流する位置に問題がありますよね。なるほどこれでは信号で停止する車が何台も連なれば、小学校へ出入りできなくなってしまう。
そこで停止線をずらせばと校長先生は考えられたようですが、小学校の校長先生には道路交通標識を設置する権限はありませんからね。これはアウト!
道路を所管する自治体へ(県道なら県へ、市道なら市へ)、まず実情を訴えるべきでした。
う~む、それにしても校長先生考えたものですね。確かにこうすれば一番安上がりで、小学校への出入りが改善されています。
でも、そのために罰金4万円とは高くついたこと。(笑!
いや、笑うに笑えぬ停止線にまつわる話でした。

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2019年04月18日
よにすさまじきもの
当地北陸富山の今年の花だよりは、満足度においていささか不完全燃焼という思いを抱く人が多いのではないか。
3月終わりころより、ちらほら便りも聞こえ始めたのは例年どおりだったのですが、4月になって新年号発表と相前後して開花宣言も発表されて、さあこあれからというときに突然にやって来た真冬並みの寒気団。季節外れの雪模様に人々の浮かれた気持ちも桜のつぼみのように固く閉ざされてしまった。
以来今日まで、春らしいポカポカとした温かい陽気を迎えることがなかった春四月、桜の花も何となく咲いていつの間にやら散り始めたようです。
日本人の桜に対する思い入れの深さは並々ならぬものがありますが、花は何も桜と決まったものではありませんね。
立山連峰を戴く北アルプスのすそ野が富山平野の中央部に迫り出すように広がった呉羽丘陵では、特産の呉羽梨が開花の時期を迎え、丘陵は一面の白い花で覆われているということです。
ウエブトピックスより、
富山)呉羽梨が開花 授粉作業が最盛期
例年この時期、梨の花の便りを聞くと、私は高校の古文に習った枕草子の一段と古文の先生を思い出さずにいられません。
平安の昔、なぜか梨の花は趣の欠ける花の筆頭にあげられていて、かの才女も「梨の花、よにすさまじきものにして近うもてなさず、はかなき文つけなどだにせず」と表しています。
古文の先生がこう力説していたました。
「いいかね、君たち。平安の昔、花といえば桜と決まっていた。梨の花なんぞは花の内には入れてもらえなかった。ダンゴ鼻の田舎娘のようなものだ。なにしろ恋文なんぞを梨の枝につけて出そうものなら、いくら待とうが返事など返ってくることはなかったとしたもんだ・・・」
「しかし、清少納言の非凡さは、梨の花を『すさまじ』といいながらも後段で中国唐代の楊貴妃の美しさを梨の花にたとえた白楽天の漢詩長恨歌の例を取り、よく見れば桜に負けず劣らず美しく趣のある花だ言っていることにあるっ・・・」
「・・・さて、ところで『すさまじ』の解釈だが、これは必ず試験に出すぞ。○○、ボケっとしてるんじゃない!これはどういう意味だ」
ボケっとしてるんじゃないって、まるでチコちゃんに叱られたみたいですね。(笑!
「○○」とは、紅顔の美少年、かっての私のことです。
・・・ならば、今春は梨の花で花見と洒落込むとしましょうか。
あのときの古文の先生が懐かしく思い出されてなりません。

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2019年04月17日
日の出と剣岳
本日の日の出。携帯のカメラ機能で撮りました。時刻は5時31分と記録されています。

次の写真は、春分の日の一月ほど前の2月27日に撮ったもの。この時の記録は6時48分でしたから、春分の日を挟んで二月ほど余りで、日の出が1時間20分あまりも早まったことになります。

日の出の位置もずいぶん北側(写真左側)にずれていることが見て取れますね。
当然のことながら、春分の日は(秋分の日も)、二つの写真の丁度真ん中あたり、北アルプスの秀峰剣岳の山頂付近から太陽が覗き出ます。時間だとちょうど6時ころになります。

これは一昨年の3月16日に撮ったもの。春分の日の少し前。時間は6時5分でした。
剣岳の北側に続く稜線には小窓、三の窓と呼ばれる切り立った深い谷があって、頂上を目指そうとする登山者を阻む難所として知られています。
春分の日と秋分の日の一週間前後に限られますが、この剣岳の「窓」に登山者に知られていない「太陽の大窓」が現れることを知っているのは、もしかしたら私だけかも知りませんね。

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2019年04月16日
名も知らぬ花
拙宅の"猫の額"の隅に、ひっそりと咲いていた花。
背丈はわずか14~15センチあまり。梅の木の根元付近に一株だけ芽を出していたようです。花が咲くまで気づかなかった。
身をかがめ携帯を近づけるようにして、しかもズームにして接写。

これは何という種類の花なのか、花の名についてはまったく知識が乏しいので、"名も知らぬ花"ということにさせてください。

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2019年04月15日
「ハゲ、デブ、メガネのアブラオヤジ」
私の敬愛する人気作家・浅田次郎氏は、たぐい稀なるエッセイイストでもありますが、氏はしばしばそのエッセイの中で自らのことを「ハゲ、デブ、メガネのアブラオヤジ」と自虐的に書いておられます。
調べると浅田先生は団塊の世代の終わりころの生まれのようです。私はそれより3~4年遅れて生を受けていることになりますから、私もまったく不本意ではありますが、今となってはやれウザイだの、やれダサイだの、あげくの果てにはクサイだのと、若者から後ろ指を指される堂々たるオヤジとなり果てました。
私の名誉のために申し添えておきますが、私の頭髪はまだふさふさと頭皮を覆っていますから、オヤジ度はまだ浅田先生には及んでいないものの、ハゲを除く他の三項目は、もしかしたら浅田先生を凌ぐのではないかと憂慮しています。
かって高学歴、高所得、そして高身長は、うら若き乙女が結婚の相手として願う理想の男性像とされ、これを「三高」と言いましたね。
これに対して、高血圧、高血糖、高コレステロールは、「ハゲ、デブ、メガネのアブラオヤジ」にとっての新「三高」。
最近の健康診断ではそれに加えてメタボ診断というのやらもあって、カーテンの陰に引っ張り込まれて腹回りを測られたりします。
洋服屋の店員であれば、「お客様は立派な体格でいらっしゃいますから・・・」などと遠慮がちに言いながら、一回り上のサイズの服をやさしく自然な仕草で持って来てくれるのに、健康診断の腹回りの測定係りの声が、なぜか勝ち誇ったように聞こえてしまうのはどういうわけだろう?
「89センチ!・・・メタボですね。」(笑!
・・・というわけで、これがビールであればさぞかし美味いだろうなと思いながら麦茶を飲んだり、タバコのかわりに昆布をしゃぶったり、駅のエスカレーターを使わず階段をダッシュして息を切らしたりしている中年族のなんと多いことか。
なんとかダイエットに成功して、測定係りを見下してやりたいと。(笑!
ところがそんな中年族の血の滲むような努力をあざ笑うかのような研究結果が報告されていますが、これって本当ですか?
ウエブトピックスより、
ダイエットで寿命延びず サルで実験
アカゲザルで20年にわたって観察、比較した結果だというのですが、そんなことなら飲みたい放題に食べたい放題、たとえ欲望の奴隷となろうともメタボ人生に悔いはございません。(笑!
しかし、よくよく最後まで読めば、穏やかならぬことが書かれているではありませんか。
「ダイエットに何の効果もないわけではなく、オスに限ると、ダイエットした場合は血中のコレステロールの値が下がったほか、若いサルでがんの発生率が減ったりするなど、健康状態には差が出た」と。
・・・よりによって、どうしてオスに限るのですか?(笑!
そうですか、ならば仕方がありません。せいぜいコレステロールが下り、ガンなどを発症せぬようダイエットに励みたいと思い直したことでした。(苦笑!

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2019年04月14日
「遊遊漢字学」が楽しみPART74「入」
毎週日曜日のお楽しみ、漢字学者阿辻哲次氏の日経連載「遊遊漢字学」。
今週阿辻先生が取り上げた漢字は、「入」でした。
「入口」の「入」、「入門」の「入」、わずか二画で書けてしまう簡単な漢字です。とてもこの漢字に深い意味もいわれもないような気がしますが、どっこい奥が深かった。
阿辻先生は、論語の子張編より、孔子の弟子の子貢(しこう)が孔子の人徳の高さを塀にたとえた逸話を紹介しています。
子貢の人徳は孔子以上だという人に、「自分の屋敷の塀の高さはせいぜい肩まで位だから、塀の外から中の様子が簡単にうかがえるが、先生(孔子)の屋敷ははるかに高い塀に囲まれているから、門から入らない限り中のすばらしさはわからない」と諭したということです。
すなわち、これが今日我われが使う「入門」ということばの由来であると。
さらに子貢は、「先生の屋敷は門がどこにあるのかわからないほどにとても広い。まず門を探すことからして難しいのだ」とダメを押しているのだとか。
うわぁ~、まず門がどこにあるか探すことから始めよですか・・・。
次にその孔子は、「堂に升りて室に入らず」ということばも残していて、これは「客間に上がれるほどにはなっているものの、まだ奥の間には入れるほどではない」、つまり奥義をきわめてはいないということを言ったものだと。
今日では学問や技術が一定の水準に達しているということを「升堂入室」というようになったということです。すなわち堂に升(のぼ)るほどであればかなりの水準には達している。奥義を知る目前までは来ているということなのでしょうか。
う~む、門を探して中に入れたとしても、広大な敷地を渡らなければ屋敷にたどり着かない。で屋敷の中に入れてもらえたとしても、堂までに長い廊下が待ち受けているというわけですか。
まずはこの門から入れと「遊遊漢字学」という大きな表札を掲げ、さらには門前まで姿を見せて手招きしてくださる阿辻先生には、いくら感謝しても感謝しきれぬ思いです。

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2019年04月13日
お奨めの一冊「爆笑!エリート中国人」
日本人ほどあいまいな物言いをする民族はいないといいます。
訪問先でそこの主人から昼時に「ごいっしょにお昼ごはんを食べていかれたらどうですか?」などと、食事を勧められたら、「いいえ、今日は、いづれまた・・・」と早々に席を立つのが当たり前のこと。
すなわち日本語のあいまいさとは、訪れた客に「昼時になったので、この辺で帰ってくれないだろうか」とストレートに言わないどころか、「昼飯を用意するから食っていけ」と真逆の言い方をすることによく現れています。
言われた方も言われた方で、「では、おことばに甘えて・・・」などと言おうものなら、台所でその家の奥さんがずっこけてしまうことをよく承知している。「いえ、このあと寄るところがありまして・・・」などと言葉をにごして、やおら腰を上げるのが礼儀とその辺のところはよくわきまえています。
このあたりのやりとりの機微が欧米人には理解しがたいらしく、日本語はあいまいである、日本人は何を言われてもただへらへらと笑っているだけ、と言われる所以なのでしょう。
では中国人はどうか?
![]() 爆笑!エリート中国人 [ 小澤裕美 ] |
第5章「中国人との上手な付き合い方、教えます」に書いてあります。
中国人に「今度遊びに来てください」は禁句であると。
お土産やプレゼントにしても、「ほんの気持ちですけど」などと形式的なものでお茶をにごすのなら、初めからあげない方がよほどましだと。
すなわち日本人の「私はあなたのことを気遣いしていますよ」の意味の「ほんのささやかなモノですけど・・・」は、中国では「こんな程度にしか自分のことを思っていないのか・・・」ととられてしまうそうですから、本当に注意が必要ですね。コワイ民族ですね、中国人って。。。
もともと「意言外にあるを尊ぶ」や「行間を読む」というのは、日本の文章表現だけに特徴あることではなく、中国でも行間から作者の真意が汲み取れるような漢詩こそ一級の詩であるといわれていて、日本も長い歴史の中でそれに倣って来たにすぎないのに、その文化が本家の中国より日本で昇華されたというのは、何事にもやわらかく婉曲を好む日本人だからこそ可能であったのかも知れません。
何事にもやわらかく婉曲でどこが悪い。日本人に生まれてよかったと思うのです。

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2019年04月12日
大名古屋ビルヂング
昨日所用で名古屋へ行って参りました。・・・日帰りで。(涙!
えっ?・・・名古屋のどこへ行って来たかですって?よくぞ聞いてくださいましたっ。名古屋駅前の大名古屋ビルヂングでございますよ。
実をいうと私は学生時代の4年間を名古屋で過ごした経験があるので、名古屋にはひと際愛着がある。その昔、富山-名古屋間を走っていた北陸線特急しらさぎ号が名古屋のホームに入っていくと、大名古屋ビルヂングと大きく書かれた看板が見えてきたものです。
当時北陸の田舎からやって来た青年の目には、名古屋は文字通り大名古屋でした。しかるにその大名古屋の駅前の一等地にそびえ立つビルの名前が大名古屋ビルヂングだというのですから、青年の頭は混乱しましたね。
・・・名古屋は本当に大都会なのだろうかと?(笑!
一方で、富山にも当時5~6階建て程度のビルならあったようでしたから、青年は低階層のビルは「ビルディング」で、もう少し高層ビルになると「ビルヂング」と呼ぶのかなと、マジ思ったものでした。
あれから40年(・・・綾小路きみまろ風に)。昨日私が目にした大名古屋ビルヂングは、超近代的なビルヂングに建て替えられていて、田舎からやって来た私をあの時以上に驚かせたのでした。
ところで、所用というのは名古屋に本社のあるとある企業と商談を持つ機会があって、その会場が大名古屋ビルヂングの16階であったというわけ。
商談の前に、こんな写真を撮ってみました。

同じ16階のフロアーのトイレで小用を足したとき、全面の広がる大きな窓から見渡した大名古屋の街並み。
これは一転して地下1階の飲食街のそば屋さんで、遅い昼食をとった時の写真。

お品書きに書いてあった、お奨めの「春キャベツとアサリ汁で食べるつけそば」。
そばについてなら一言でも二言でも書き添えるのが常の私ですが、もう何しろ大名古屋ビルヂングに再会できたことがよほど嬉しかったのでしょうか、そばをどう食べたか、アサリ汁と春キャベツの相性はどうだったのか、全く思い出せないでいます。

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2019年04月11日
時代小説が好きPART160「戦国番狂わせ七番勝負」より「信長の首」
戦国の名だたる武将は劣勢を余儀なくされた戦をどのように戦ったか、という観点から書かれた短編時代小説七編を収録した「戦国 番狂わせ七番勝負」。
中でも木下昌輝の手になる「信長の首」が面白い。
日本人に歴史上好きな人物を一人あげよと問えば、5人に3人は信長と答えるというくらい、日本人は信長が好き。何を隠そう私もその一人です。
信長を語るとき避けて通れぬのが本能寺。日本史上最大のクーデターともいわれる本能寺の変は何故起きたのが?
・・・信長ほどに猜疑心の強い者が、何故少ない伴廻りで本能寺に泊まったのか?光秀を本能寺に突き動かしたものは何か?そして光秀の裏で本能寺に関与した人物は誰であったのか?次から次へと浮かんで来るさまざまの謎のなかでもひときわ多く語られている謎、焼け跡から信長の遺体が見つからなかったのはなぜか?
つい先ごろ見たテレビ(NHKだったか)の検証番組では、信長の遺体は隠されたわけでもなく、さらには生きて逃れたのでもなく、ただ単に信長の遺体が信長の廻りで死んだ多くの近習の遺体に交じって、信長と特定できなかったのだという甚だ拍子抜けの結論を、燃焼工学の科学的実験までしたうえで下していましたが。
木下昌輝は、この謎を南蛮から渡来した宣教師ヴァリニャーノが使役人として連れて来た黒人奴隷ヤジル(和名弥助)の奇抜な行動で、解こうとしているところがいかにも斬新で面白い。
好奇心の強い信長は当時黒奴と呼ばれさげすまれたこの弥助を家臣に取り立て、常に側に置こうとしたのは、歴史上の事実でもありますね。
本能寺の変でも信長の側近くにいた弥助は、生きたまま捉えら光秀の前に引き出されたものの、光秀が「黒奴は動物で何も知らず、また日本人でもない故、これを殺さず」と命じたがゆえに一命を拾い、当時の京にあった南蛮時に身を預けられたと歴史書は語っていますが、その後の消息については歴史から忽然と消えてしまった。
本能寺から逃れることが出来た弥助こそが、信長の遺体の行方を知っているという筆者。しかしもしそうだとしても、それはどのようにしてなされたのだというのだ?
ヒントは、ヴァリニャーノに買われる前の弥助の主人は、戦場を駆け巡っていた金創医(戦場外科医)で、弥助はその金創医の助手のようなことをさせられていたということ。
最期まで読んだ読者は、木下昌輝の奇抜な謎ときに驚きの声を発するに違いありません。

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