通常そばを練るときには、水を使用するのですが、その水のかわりに「お酒」を使って練ったのが、 当店自慢の酒そばです!
お酒は富山で人気の地酒を使っています!
お酒の風味と香りが、 そば本来の風味と香りにからみあい、今までにないおいしいおそばができあがりました!
そば通、お酒通と呼ばれる方の中には、そばを食べ終わった後に
「残ったそばつゆに酒を少し足して飲む」のが最大の楽しみといいますよね。
まさしくお酒好きの方には、もう「たまりませ~ん!」っておいしさです♪
でも、お酒の苦手な方でもご安心くださいね! アルコール成分はそばを茹でた時にほとんど飛んじゃいますから、 お子様でも安心して食べられますよ!
(※但し、アルコールに弱い体質の方や小さなお子様はご注意ください。)
そばを茹でたあとのそば湯は ほのかなお酒の香りと旨味がでており、 それはそれはえもいわれぬおいしさ!
そばのお味から、香り、はたまたそば湯まで、 全てがたまらなぁ~いのが酒そばです♪
いつもの「そば」とは違う、ちょっとリッチなひと時を「酒そば」でお楽しみください♪
★これは珍しい!ひそかな噂を呼んでいる★こだわり酒そば
当店売れ筋NO1がこの「こだわり酒そば」です!
「こだわり酒そば」は、その名のとおり、
原材料にこだわり、厳選した、国産の原材料を使用しています!
■こだわり・その1:そば粉■
そば粉は、日本有数のそば処信州・安曇野(あずみの)産のそば粉を、 石臼にて、丁寧に、丁寧に、粗挽きしたものを使用しています。
北アルプス山麓長野県安曇野市一帯の地域は、 名水百選「安曇野わさび田湧水群」で知られる日本有数の名水の土地です。
清らかでミネラルが豊富な水によって、味も香りも素晴らしいそばが育まれます。
■こだわり・その2:製法
このそばの味と香りを最大限引き出すため、 製法にもこだわっています♪
そばの実を製粉する際、これまでの方法ですと、 機械製粉のためかなりの熱が発生し、 そば本来の香りが失われてしまいます。
昔ながらの石臼を使ってゆっくりと、丁寧に、丁寧に、挽くことによって、 そばの実の甘皮と呼ばれる部分をも一緒に挽きくるんだ、 そば本来の香り一杯の粗引きの「そば粉」にしています。
■こだわり・その3:小麦粉
小麦粉は北海道の大地が、育んだ小麦粉を使用しています!
北海道産小麦の特徴は、風味がよく、 その豊で広大な大陸同様、豊かな味わいを大切にし、そばの風味を最大限に生かす粉です。
■こだわり・その4:お酒
地元富山で人気の地酒を使用しています。
富山県は、三方を北アルプス立山連峰などの、山岳地帯に囲まれており、 中央には実り豊かな平野が広がっています。
富山湾、日本海へと開けている天然の巨大ダムともいえる山々からは、 一年を通じて豊かで、清らかな水が生まれるんです!
豊かな大地と清らかな水に育まれた米どころ富山は、日本でも有数の酒どころでもあります。
酒そば本舗の酒そばは、富山で人気の地酒を使用しています。
2018年05月31日
サツキとツツジ
「いづれがアヤメかカキツバタ」は、甲乙つけがたい、どちらも優れているという時に本来使う言葉ですが、最近ではよく似ていて区別がつかないと言う意味でも使うようです。
アヤメやカキツバタはもう少し先、梅雨に入ろうかという頃の花、それよりより一足早い今の時期に開花するこの花も、区別し難い素人泣かせの花です。
会社社屋の植え込みに花開いた、これはサツキでしょうか?ツツジでしょうか?
白い花をつける株もあれば赤紫、薄ピンクの株もあり、さらに同じ株に白とピンクが揃って咲くものまであり、花弁の大きさも大きいのもあれば小さいのもあったり・・・、よく分かりません。
まあサツキであれツツジであれいずれにしても言えることは、「いづれがアヤメかカキツバタ」の本来の意味がそうであるように、人心を和ませてくれる甲乙つけがたい美しい花であることに変わりはありませんね。
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2018年05月30日
「鮎」と「鯰」
好きな魚をひとつ挙げよと問われれば、アユと答えたい。
これから旬を迎える川魚ですね。
塩焼きにしたアツアツのところをタデ酢にちょいとつけて頭からガブリ。ふくよかな香りが口中に広がって、こたえられませんね。香魚ともよばれる所以です。
そのアユを漢字で書けば「鮎」。だれも異存はありませんね。しかし、漢字の本家中国で「鮎」と書くと、これがナマズのことを指すってご存知でした?
小池 光 著作「うたの動物記」に書いてありました。
【楽天ブックスならいつでも送料無料】うたの動物記 [ 小池光 ]価格:2,916円(税込、送料込) |
本来ナマズであるはずの「鮎」が、日本でどうしてアユを指すようになったか?
『伝説の神功皇后が、新羅の国に軍を送ろうとして、ことの成就を占うべく釣り糸を垂れた。そうしたらアユが釣れた・・・占う魚だから「鮎」になった』と。
では「鯰」はどうかというと、「鮎」(中国ではナマズ)の漢音読み「デン、ネン」の音を念にうつしかえた字とありますから、やはり本家本元の中国にはない漢字。
「鮎」(アユの意)も「鯰」も、日本で作られた漢字。国字というわけ。
「中国のレストランで鮎の塩焼きを注文するとナマズの塩焼きが出てくるおそれがある」って、小池先生に座布団1枚進呈いたしましょう。(笑!
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2018年05月29日
水鏡
わが故郷当地北陸富山は米どころ。子供のころより農家のこめ作りの風景が、季節の移ろいそのものでした。
新緑が目に鮮やかとか、薫風香るとか表現される5月も残すところあと2日。季節の移ろいは如何にと、窓の外に目をやれば、
まさに田植えが終わったばかりのたっぷりと水をたたえる水田は、水鏡のように朝の静寂を写し出していました。
田植えが終わってほっと一息ついておられる農家の人々の気持ちも、なんとなく感じることができる朝のひと時です。
◆酒そば本舗トップページへ◆
**貴方の共感できる生き方がきっとある**
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2018年05月28日
時代小説が好きPART156「かっぱぎ権左」
人気小説家浅田次郎氏は、無類のエッセイイストでもあるのは、浅田ファンなら先に承知のこと。浅田は小説とエッセイについて、自らのエッセイ集「ま、いっか。」でこう述べています。
曰く、小説は頭の中でウソ八百を練らなければ書けないものであり、したがって自分は日々ウソの山に埋もれて暮らしているようなものだと。一方エッセイはその真逆で、ものごとを見たまま、聞いたままを素直に正直に感じ取り表現する感性がなければ書けないものなのだとも。
そんな浅田のウソと正直を一度に味わえるのが、エッセイ集「かわいい自分には旅をさせよ」。何とならば、執筆の合間をぬって、やれ取材だ、やれ講演だと飛び歩く旅について、司馬遼太郎、三島由紀夫について、ギャンブルについて、男の魅力について・・など書き連ねたエッセイ集のなかに、時代小説「かっぱぎ権左」が収録されているからである。
かわいい自分には旅をさせよ (文春文庫) [ 浅田次郎 ] |
氏の手掛ける時代小説はもっぱら幕末から明治初めにかけてが舞台。浅田はウソ八百のかぎりを練っているというけれど、武門の矜持にこだわりつつも時代の趨勢に抗じきれず、刀を置き髻を切らねばならなかった侍、とりわけ下級武士の葛藤を描かせたら、浅田の右に出るものはいないのではないか。
明治元年5月15日、錦の御旗を掲げる薩長に下るを潔しとせず、上野の山に籠った幕府旗本、御家人の一部。
三河以来の譜代御家人、百三十石取りの甲府勤番御組頭・永井権左衛門も上野の山に馳せ参ずるはずであった。しかし、いかに250年の恩顧に報いるのが譜代御家人の選ぶ道と自分に言い聞かせたとて、権左衛門は、呆けた母に病んだ妻、4人の子どもを残して大義に殉ずることはできなかった。
すぐに家伝のお宝も底をつき、ふと気がつけば権左衛門は甲州街道小仏峠で追剥をしようとしている自分に驚く。そこに通りがかった一人の旅人。いかにも豊かななりをした商人の風情。
迷い苦しみ躊躇する権左衛門。しかし、ついに己を追剥に落としめる行為を決行してしまうのであったが。
その旅人の商人の名は、福屋吉兵衛。権左衛門が必死で振り下ろす太刀をみごと道中脇差で払い止め、こう言うたではないか。
「無礼撃ちでござんすかい。それとも、はなから"かっぱぎ"のおつもちで」
握り飯やら峠茶屋では蕎麦まで食わせてもらい、権左衛門は吉兵衛に連れられて江戸(東京)の長屋に戻ることに。
いかに元譜代御家人とはいえ、"かっぱぎ"風情に身を落とした己にこれほどまでの情けをかける吉兵衛とは、いかなる人物であろうか?
・・・もしや吉兵衛は?
うすうす気づき始めた権左衛門が、神田三河町に立派な店を構える吉兵衛の住まいの奥にある蔵に案内されて見たものは?
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2018年05月27日
「遊遊漢字学」が楽しみ♪ PART42「虫」と「蟲」
毎週日曜日のお楽しみ、漢字学者阿辻哲次氏の日経連載「遊遊漢字学」。本日阿辻先生が取り上げた漢字は、「虫」。
皆さん海に生息する8本足のタコ、漢字では「蛸」と書きますが、どうして虫でもないタコに「虫」ヘンがついているのか不思議に思われたことありませんか?
私なんぞは、昔中国ではタコも昆虫の仲間に序していたからだろうと思っていましたが・・・。
ところで、日本人なら「虫」という字を書けぬ人はいないでしょう。しかし、「蟲」という字もあることを知っている人は少ないのではないか?確かに私たちの世代でも学校で「蟲」という字は習いませんでしたね。
・・・何だよ、「蟲」って。「虫」の複数形か、だなんて言ったりして。(笑!
いま私たちが「むし」という意味で使う「虫」は、本来ヘビの「まむし」を意味する漢字で、もともとは「虫」は頭の大きな蛇の形をかたどった象形文字に由来すると阿辻先生は教えてくれています。音も「チュウ」でなく「キ」。
やがて「虫」は「まむし」ばかりでなく、さまざまな小動物も指して使われるようになったのに対して、「蟲」は「チュウ」と発音し、これこそ「むし」本来の意味を表した。
このように両者はもともと別の意味を表す漢字であったが、「蟲」の簡略形として「虫」が使われるようになり、やがて「虫」が「むし」を意味する正規の漢字となったと。かくしてそれから3000年後の日本では、「蟲」という漢字は学校でも教えることがなくなってしまった。これを無視(むし)というのでしょうな。(笑!
さてそこで、冒頭のタコにもどりますが、「虫」と「蟲」の違いを理解すれば、「蛸」は、「蛤(ハマグリ)」や「蝦(エビ)」と同じように「蝮(まむし)」を「虫」と表したことに由来しているのだということがわかります。
さらに阿辻先生は、古代の中国人の想像力の豊かさを推し量ることができる「虫」のつく漢字「虹」をあげておられます。
虹は自然現象で動物ではないのに、どうして「虫」ヘンがついているのか?
古代中国人では、「虹」は山から山にわたる大きな龍と考えられていたからだという阿辻先生の指摘。何とも漢字の持つ奥深さ、スケールの大きさにはまったく言葉を失ってしまいます。
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2018年05月26日
「君子豹変す」PART2
「君子豹変す」とは、本来は「徳のある優れた人物は、自分の過ちに気づけば即座にそれを改める」という意味なのに、今日では「自分の都合により態度を一変させる」という意味合いで使う人も見られるようだと、以前書きました。
世界中の人々の耳目を集める大陸から盲腸のように突き出した半島の北に位置するかの国の動向。かの国の若き指導者の言動を、「君子豹変す」というとするならば、どちらの意味合いに解釈すればいいのだろうと。
ところがその交渉国の指導者の口からも、まったく180度違った物言いが飛び出すようで混乱させられます。
いったい6月12日の会談はやるのか、やらないのか?
ウエブニュースより、
中止表明わずか1日、米朝接触 「6月12日あり得る」
かってはお互いを「ちびのロケットマン」、「老いぼれ」と罵りあったこの二人の指導者は、自らの考えや行動をきっぱりと改める"君子"なのか?
それとも物事の真相が理解できないため、うわっつらだけを変化させている"小人"にすぎないのか?
「君子豹変、小人革面」(君子は豹変す 小人は面を革む)
まことにどう解釈すればよいか迷ってしまう古の賢人の諺であります。
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2018年05月25日
こんなラーメン作ってみました♪
こんなラーメン作ってみました。
ヤングコーンの水煮の缶詰を貰ったので、これに同じ大きさにぶつ切りにしたオクラと白ネギを細長く切ったものを合わせて、市販の顆粒中華スープでサッと炒めてみました。
これに市販の醤油ラーメンスープを加えて少し煮込み、片栗でとろみをつけて(とろみは少しゆるかったようです)、ゆであげたラーメンの上にのせて出来上がり。
これは何ラーメンと呼べばいいだろう?
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2018年05月24日
「茶摘(ちゃつみ)」
夏も近づく八十八夜
野にも山にも若葉が茂る
あれに見えるは茶摘じゃないか
あかねだすきに菅(すげ)の笠
日本の唱歌「茶摘(ちゃつみ)」です。
立春から数えて88日に当たる日が八十八夜、現代の暦では5月2日ごろになるということですが、旧暦では当然のことながらゴールデン・ウィークなどありませんから、現代人が休暇と称して旅行やバカンスに興じているとき、昔の人は野や山の風景を眺め、夏の到来に思いを馳せたということになりましょう。
茶摘は初夏の風物詩ということになりますね。
狭山茶で有名な埼玉県入間市では、八十八夜にあたる5月2日に「八十八夜新茶まつり」が行われているということです。
八十八夜新茶まつり=埼玉県入間市
同時に配信されている写真を見ると、市の庁舎のすぐ横に茶畑が作られているようですね。お茶の生産ばかりではなく、お茶そのものを狭山市の有力な観光資源として活用しようという市の力の入れようが見て取れます。
急須を知らない子どもが増えたと市長が挨拶の中で述べられたそうですが、なるほど、子どもならずともこの私でさえ、もっぱらペットボトル入りのお茶を利用していることを思えば、急須を知らぬ子どもを咎めることはできませんね。(苦笑!
急須を知らぬのなら、"あかねだすき"や"菅(すげ)の笠"を知らぬのも仕方のないことか。せめて「茶摘(ちゃつみ)」の唱歌で、お茶のことを学んで欲しいものですな。
日和つづきの今日此の頃を
心のどかに摘みつつ歌ふ
摘めよ摘め摘め摘まねばならぬ
摘まにや日本の茶にならぬ
今日家に帰ったら、急須でお茶を入れて、昔より受け継がれて来た日本の豊かな文化を新緑映える野山の香りと共に味わってみることにしましょう。
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2018年05月23日
ブルーライトの功罪
街の灯りが とてもきれいね♪
ヨコハマ ブルーライト・ヨコハマ♪
と歌ったのは、いしだあゆみ でしたね。好きな男と寄り添うように歩く港の街並みを優しく包むように照らすブルーライト。
ロマンチックな女こころを増幅させたに違いないブルーライトですが、感受性を高めたのは女こころだけではなく、女の皮膚細胞にとっても見逃せない影響があったであろうと思われます。
ウエブトピックスより、
夜間のブルーライトが皮膚細胞の体内時計に与える影響を解明
ブルーライトは細胞の時計遺伝子に影響を与えて、皮膚細胞が夜のサイクルに入るのを防いでしまうのだとか。本来の体内時計を失った皮膚細胞は、夜間の修復作用や再生作用のサイクルを開始できなくなり、活性酸素などの生成が2倍以上に増加。これらの影響によりDNAの損傷が50%増加することが、このほど研究により明らかになったという話題。
歩いても歩いても 小舟のように♪
私はゆれて ゆれて あなたの腕の中♪
足音だけが ついて来るのよ♪
ヨコハマ ブルーライト・ヨコハマ♪
やさしいくちづけ もう一度♪
この後二人はどうなったのか想像するに難くありませんが、翌朝女は男が目覚める前にブルーライトによって夜間の修復作用が遅れた肌の手入れをしなければならなかったのではないか?
何だかロマンチックな気持ちをぶち壊してしまいそうな罪深きブルーライトであります。
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2018年05月22日
モンスターウルフ
山田の中の一本足のかかし
天気のよいのにみの笠着けて
朝から晩までただ立ちどおし
歩けないのか山田のかかし
山田の中の一本足のかかし
弓矢でおどして力んで居れど
山では烏がかあかと笑う
耳が無いのか山田のかかし
と歌われているのは、案山子(かかし)。
歌にあるようにどこか間が抜けていて、本来の仕事を遂行できていないようにも思えるのですが、農耕民族である我々日本人には、古くより親しまれて来たのが案山子です。
昨今ではシカやイノシシ、サルといった野生の鳥獣による食害が取りざたされています。せっかく丹精込めて作った農作物を収穫直前に食い荒らされたのでは、農家はたまったものではありません。
そんな鳥獣被害に悩む農家に強い味方が現れた。歌にあるようなおっとりとした案山子ではありませんぞ。
ウエブトピックスより
招かれざる客“に目光らす モンスターウルフ
案山子は案山子でも「モンスターウルフ」ですからね、名前からして怖そう。
同時に配信されている写真を見ると、現物はもっと怖そう。こんなのに畑や果樹園で出会ったら、サルやイノシシばかりじゃなく人間様も身がすくんで動けなくなる。
その正体は、内臓された赤外線センサーで動物を探知すると、光や約40種類の音で威嚇するという優れた案山子。しかもタイマーによって決まった時間に動かすことも出来るというのですから、山田の中の一本足の案山子とは大違い。
・・・う~む、農家の方のご苦労を思えば、この「モンスターウルフ」の活躍を期待したいですが、烏にかあと笑われる山田の案山子の魅力もなかなかに捨てがたく思えるのは、私だけでしょうか?
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2018年05月21日
蛭(ヒル)
歌人小池光氏の著した「うたの動物記」より、夏の俳句を一句ご紹介します。こんな動物まで歌に詠んでしまう民族は日本人の他にいないのではないかと思えてきます。
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その動物とは、「蛭(ヒル)。体を尺取虫のようにくねくね折り曲げて移動し、動物に吸い付いて血を吸うあのヒルである。
私らが子供のころは、農作業は今のように機械化されていなく、何事も文字通り手作業が主でした。農家の方は、つらい農作業もさることながら、水田に生息するヒルにも大変悩まされたことでした。それも農薬の普及により、今ではヒルを見ることもめったになくなりましたね。
血を吸われるのは蚊でさえもごめんこうむりたいのに、ぬめりのある体をくねくね折り曲げるように動き回り、蚊の何十倍もの口で吸い付くのですから、けっして気持ちのいい動物とはいえませんよね。
ところがこの嫌われものヒルは、有史以来人間と関わりが深かったというのですから驚きです。
「古事記の国生み神話では、女性であるイザナミノミコトが先に愛を告白してしまったがために『蛭子』が生まれ、これを葦船に入れて流してしまう。物語のはじまりから、忌み嫌われてきた」と書かれているところをみれば、ヒルは神代の昔から生息していて、恐れ多くもご神体に吸い付くこともあったのだろう。
我妹子(わぎもこ)が蛭の血を拭く蕗葉(ふきは)かな 松浦青々
もはやヒルの不気味さは微塵も感じさせませんね。我妹子の白いふくらはぎ、赤い鮮血、フキの葉の青、妖艶な美女のなまめかしさを演出するヒルです。
日本人の感性の豊かさが感じ取れる味わい深い一句と言えましょう。
ちなみにヒルは夏の季語であるということです。先の句は丁度今時分の時節に詠まれたものなのでしょう。
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2018年05月20日
「遊遊漢字学」が楽しみ♪ PART41「柳」
毎週日曜日のお楽しみ、漢字学者阿辻哲次氏の日経連載「遊遊漢字学」。本日阿辻先生が取り上げたのは、「柳」についてでした。
日本人なら花といえば桜だが、中国北東部では「柳絮(りゅうじょ)」、すなわち白い綿毛の付いた柳の種子であると、冒頭に阿辻先生は述べておられます。柳は乾燥に強い樹木で、今日でも街路樹として広く植えられているのだそうです。4月下旬から5月初めにかけて「柳絮」が風に乗ってふわふわとまるで雪のようにただよい出すと、かの地の人々は春の到来を感じるのだとか。
「ところ変われば品変る」とは、うまく言ったものですね。
私はといえば、「柳」と聞けば、柳の垂れさがる枝に飛びつこうとしている蛙の図か、昔より歌われて来た実に艶っぽい端唄の文句を思い起こすぐらい。
梅は咲いたか 桜はまだかいな
柳はなよなよ 風しだい
山吹や浮気で 色ばっかり 、しょんがいな
花柳界の粋なお姐さんを花にたとえ、いっこうにその気になってくれぬと気を揉む男の気持ちを歌ったものですが、この「花柳界」ということばも中国の「柳巷花街(りゅうこうかがい)」が語源であると尾辻先生は教えてくれています。
「柳巷花街」とは、種々の花で飾られた柳が植えられてある街並みのことで、中国の色街がそうだったのだそうな。
・・・ほぉ~、いろんな花で飾られた柳の街並みですか。そんな街並みなら、そろりそろりと歩いてみたいものですな。( ← イエローカード!
阿辻先生も「柳巷花街」を歩いてみたいと思われたかどうかは定かではありませんが、中国唐代の都の北西にあった渭城の街なら、間違いなく歩いてみたいと思っておられるに違いありません。「柳」から有名な王維の詩「元二の安西に使いするを送る」を連想しておられますね。
渭城朝雨浥輕塵 (渭城の朝雨 軽塵を浥す)
客舍青青柳色新 (客舎青青 柳色新たなり)
勸君更盡一杯酒 (君に勧む 更に尽くせ一杯の酒)
西出陽關無故人 (西の方陽関を出づれば 故人無からん)
その昔人々は、異郷に旅立つ友人・家族を渭城に見送るにあたってと、柳の葉で環をつくり酒を酌み交わしたという。
「還」と同じ音の「環」と、「留」と同じ音の「柳」に込められた惜別の情。
以来半世紀余り経った日本で、王維の七言絶句を味わえるのも、古の日本が中国に習い漢字を国字としたればこその思いを、感謝の念とともに抱かずにはいられません。
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2018年05月19日
ヤモリ
お奨めの一冊、歌人小池 光著「うたの動物記」より、今日話題にする動物はヤモリ。
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突然ですが、皆さんはヤモリとイモリの違がわかりますか?。
当然のことながら、ヤモリは爬虫類、イモリは両生類。生物の進化上両生類から進化して爬虫類が現れた。このくらいのことなら大概誰でも知っていますよね。でも、爬虫類と両生類の排尿の代謝の違いまでご存知の方は少ないのじゃないか?私も知りませんでした。
代謝により体内に発生したアンモニアを水溶性の尿素として体外に排出するのが両生類。爬虫類は不溶性の尿酸として糞とともに排出すると説明が書いてあったので驚きました。
これは俳句や短歌について書かれた本のはず。なのに「科学もの知り本」かと勘違いするほどです。難しい生物学的な分類上のことはさておき、イモリの腹は毒々しいほどに真っ赤、対してヤモリはさらさらと真っ白。
子供のころ夜ともなると明かりに誘われやってくる蛾を狙って、窓ガラスによくこのヤモリが現れたものでした。大きいものでも体調10センチほど、ピタリとガラスに貼りつくようにして、近づいてくる蛾をパクリと捕らえる。時にはヒタヒタと足をしのばせ自ら獲物に近づいていく。そんな様子を飽きもせず眺めていたものでした。
「家を守るから家守(ヤモリ)という。家を災難から守ってくれているのだから、決して殺してはだめですよ」と、祖母から何度も聞かされたものでした。
おおよそヘビ・トカゲに代表される爬虫類ほど、人から気持ち悪がられる動物はいないのではないか。湿ったうろこ状の皮膚、先の割れた細長い舌を口の先からチロチロ出し入れするさまは、決して気色のいいものではありません。ところが同じ爬虫類でも、ヤモリにかぎっては、皮膚もさらさら乾いた感じで、口の両端の上に離れて位置する大きな目玉はくるりとかわいい。蛾を捕食した後に口の端を舌で舐めるようなしぐさを見せたときなど、不二家のペコちゃんのようにさえ見えたりします。
最近ではいくらガラス戸の内側で待っていようとも、とんと姿を見せないヤモリはどこへ行ってしまったのだろう。
あっ、そうそう、肝心の歌についてご紹介するのを忘れていました。
さすがにヤモリは俳句には歌われていないようで、いづれも短歌が詠まれていました。
硝子戸に白く守宮(やもり)の腹が見ゆ 生きるしるしの手の皺が見ゆ 〔西村 尚〕
まさしく何時間も飽きることなくガラス窓の前にたたずんだ少年の日の私を思い出します。呼吸をするたび大きく息づく白い腹とピタリとガラスに貼りついた大きな指先の皺まではっきりと思い出すことができます。
ひったりと手をあて窓に貼りついて守宮(やもり)のごとく君を待つのだ 〔花山 周子〕
う~ん、ストーカーか!?(笑!
冗談はさておき、どうか愛しい人に己の存在を気づいて欲しいと願う小心な男の気持ちをヤモリの様子に上手く投影していますね。男はみな小心なんです。焦心の末に傷心するのも男というものなんです。「ひったり」という言葉にそれがよく表れているように思いませんか。
・・・ヤモリに少年の日の私を懐かしみ、また男の本質に思いを寄せたことでした。
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2018年05月18日
名もなき花 PART2
昨日に引き続き、公園でたくさん撮って来ましたので、紹介したいと思います。
これこれの花と名前を言うことが出来ないのが残念ではありますが・・・。
名もなき花と申し上げるのも、一興ではありませんか。
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2018年05月17日
名もなき花
季節の花、というか名もなき花。
細かい雨が降る中、市内の公園のバラ園へ出かけてみたのでしたが、遊歩道の脇の一角がこの花で埋め尽くされていました。
マメ科の植物のように見えますが・・・。草花の名前については、とんと知識のない私です。植えてある草木には名札がつけてあるはずなのに、どこを探してもなかった。よって名もなき花。(笑!
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2018年05月16日
リキまないで お勉強!! 「うんこ図鑑」
食べるものを食べれば、出るものが出るのが生き物の宿命。
本日の日経4面下部に載っていたユニークな書籍の広告。「リキまないで お勉強!!」というコピーには、思わず吹き出してしまいました。
発売1週間で3万部突破したというその本の名は、ズバリ「うんこ図鑑」。
しらべる・くらべる・おぼえるチカラが身につく! うんこ図鑑 [ 荒俣 宏 ] |
目次を拾っていくと、
●世界うんこマップ
●うんこについての5つのギモン
●くらべてみよう
うんこの大きさ・色・カタチ
食べてから出るまでの時間
うんこのニオイ
姿を変えたうんこたち
トイレとうんこポーズ
●くわしく知ろう(一部)
ゾウのうんこはどっさり・たっぷりこども3人分!
恐怖……! ハイエナのうんこが白いワケ
ウォンバットのうんこはまっ四角! そのワケとは?
うんこを宇宙食としてリサイクル!?
カバはしっぽのスクリューでうんこをまき散らす!
コウモリのうんこポーズは逆立ちのさかさま
うんこを全身に塗りたくる!? クロキツネザル
うんこをうんこでふく人がいる!?
……など
●うんこ対決!
ラウンド1 経済を動かすうんこ
ラウンド2 食べるうんこ
ラウンド3 身を包むうんこ
●ふろく 正しいうんこのつくり方
別に「●くわしく知ろう」とも思いませんが、カバはまだしもコウモリやクロキツネザルに生まれなくてよかったなとは思いますね。(笑!
リサイクルの大切さはよくわかりますが、「うんこを宇宙食としてリサイクル」って、宇宙旅行には行きたくないものです。
「●うんこ対決!」っていかにもおどろおどろしいではありませんか。
ラウンド1については、うんこをするにはものを食べなければならない、ものを食べるにはものを生産しなければならないという連鎖が生まれますから、これがすなわち経済ということでしょう。ラウンド2は、宇宙食でも触れたようにご免被ります。
同様にラウンド3 も、クロキツネザルのようなことはないにしても、別のもので身を包みたいものですな。(笑!
極め付きは「●ふろく 」
・・・皆さん、普段より正しいうんこを意識してつくっていらっしゃいますか?(大爆笑!
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2018年05月15日
卑弥呼が食べた桃
日本の古代史最大の謎といえば、女王卑弥呼が統治したという邪馬台国は何処にあったのかということ。九州北東部にあったとも本州の畿内にあったともいわれています。
このほどその有力候補地とされる奈良県桜井市の纒向(まきむく)遺跡から、大量に出土した桃の種を放射性炭素を用いて年代測定したところ、135~230年と特定されたと報道されています。
ウエブトピックスより、
卑弥呼の時代の?桃の種 年代測定、邪馬台国論争に一石
中国の歴史書・魏志倭人伝(ぎしわじんでん)には、2世紀末~3世紀前半、日本には卑弥呼と呼ばれる女王が統治する倭という国家があったと記述されていることから、歴史学者は纒向(まきむく)遺跡の年代がこの時代に合致することに特別の意味を見い出しているとのことです。
さて、歴史学者は、桃の種から推定できる纒向(まきむく)遺跡の年代に注目しているようですが、私は少しばかり違った見方をしています。
当時桃などを食べることが出来るのは限られた特別の人物であった。これほどの桃をいったい誰が食べたのであろうか?
・・・卑弥呼は桃が好きだったのに違いないと。
古来より桃には不思議な力が宿っていて、これを食べることにより不老長寿が得られると信じられて来た。なにしろ桃太郎は桃から生まれたのではないという異説が、今日も残っているくらいですから。
すなわち、当時桃は果物ではなく、不老長寿を得るための貴重な薬であったと考えられるのではないか。
しからば、卑弥呼も秦の始皇帝よろしく、儚くてそして空しい希望を追い求めたという証が、このほど発掘されたということになりましょう。
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2018年05月14日
お茶とワインに含まれるポリフェノールの違い
「命長ければ恥多し」と言います。天から与えられた命が長いか短いか知るよしもありませんが、できるものならその時まで健康に暮らしたいと願うのが人というもの。
ところで日本人なら緑茶を飲まぬ人はいないと思います。一日一杯の緑茶を飲む習慣のある人は、命長くても恥をかくようなことはないらしいという話題。
ウエブトピックスより、毎日の緑茶 認知症を予防か
「緑茶に含まれるポリフェノールの一種カテキンに、認知症の予防効果がある可能性がある」ということらしいのですが、ここでも「ポリフェノール」がキーワードになっています。
酒好きにとっては、赤ワインのポリフェノールには健康への効果は確認できないらしいというのに、お茶のポリフェノールばかり効果が認められるというのは釈然としませんねぇ~。(笑!
・・・ならば、まあ、ワインは控えてお茶を飲むとしますか。
もっとも恥ずかしいということも認知できなくなれば、恥が多かろうが少なかろうが本人には関係ないということになりませんか。
ならば、赤ワインのポリフェノールに健康への効果はないとしても、ワインで脳みそを心地よく麻痺させるというのも、なかなかどうして捨てがたく思えてなりません。(爆笑!
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2018年05月13日
遊遊漢字学」が楽しみ♪ PART40「母」と「女」
今日は母の日。
毎週日曜日のお楽しみ、漢字学者阿辻哲次氏の日経連載「遊遊漢字学」。本日阿辻先生が取り上げたのは、「母」についてでした。
「母」という漢字は「女」という文字と二つの点をもとに作られており、この点は女性の象徴である乳房の先にある乳首を表しているのだと、阿辻先生は教えてくれています。
では「女」はどうかというと、ひざまづいて両手を前に組み合わせている人間をかたどっているのだとか。
漢字の由来を甲骨文字にまでさかのぼれば、古代中国の殷・周の時代(紀元前1000年~1500年)ということになります。この時代、両手を前に組み合わせて男の前にぬかづいている者が、すなわち「女」であったと。
以来3500年以上経った今日でも、「男尊女卑」の思想は、一部の民族と地域で根強く残っており、近代国家を自認するわが国においてすら、いまさらながらに「男女同権」「共同参画」などと叫ばれるのは、その不名誉な証拠と言えます。
「男女同権」の先進国である欧米では、議長「chairman 」を「chairperson」と改めるようになったり、男性の場合は「Mr.」だけなのに、女性を「Miss」と「Mrs.」に分けて使うのはおかしいといったことが言われ出し、「Ms.」に統一されるようになりましたね。
これからすれば「男女同権」を声高に叫ぶ人々は、まずもって普段使用する「母」や「女」という漢字からして、「chairperson」や「Ms.」よろしく変えなければならないということになりませんか?
すなわち「母」や「女」という漢字は、差別文字であると。
まあ、そういう考え方は、今日そういう時代になったのですから良しとして、ではどのような漢字にすればいいのかというと、これはかなり難しいですぞ。
ぬかづく男の前にそっくり返えるように立ちはだかり、上から目線で睨みつけている女(←この文字を使ってはいけないのだった)って、どんな象形文字にすればいい?
何も授乳するのは女だけの仕事ではない。乳飲み子を抱きかかえ、哺乳瓶を持つ男をもとにした象形文字を「母」(←この文字も使ってはいけないだった)の代わりにすればいい。
これは漢字の知識に乏しい私にはとても出来そうにありませんから、漢字の大家でいらっしゃる阿辻先生によくよく頭をひねってもらわなければなりませんぞ。
阿辻先生いかが?
えっ、ご免被るですって。
・・・男女同権を主張する人権団体の矛先が、阿辻先生と「遊遊漢字学」に向けられたとしても、私の責任ではないことをここに前もっておことわりしておきます。(大爆笑!
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2018年05月12日
夏は来ぬ
木々の新緑がすがすがしい季節となりました。過日はお茶の名産地宇治市より茶摘の話題をお届けしました。
当地北陸富山は米どころ、近頃では転作政策の影響で麦や大豆もずいぶん作られるようにはなりましたが、お茶が栽培されているという話は聞きません。
したがって子どものころより見慣れた風景は、5月の上旬ならば代掻き。中旬になれば田植え。
残念ながら、「あかねだすきに菅(すげ)の笠」という「茶摘み」に歌われている光景は見た経験がありません。唱歌でいうならば、もっぱら「茶摘み」よりも「夏は来ぬ」といったところでしょうか。
卯の花の におう垣根に
ほととぎす 早も来 啼きて
忍び音もらす 夏は来ぬ
さみだれの 注ぐ山田に
早乙女が 裳裾ぬらして
玉苗植うる 夏は来ぬ
今年は5月5日が立夏だということですから、立夏も過ぎてはや一週間余り、当地の今日は朝から晴れ渡り、爽やかな日となりました。開け放った窓からの入る風の実に心地いいこと。
夏は来ぬ。
Summer has come.
英語でも日本語でも簡潔に言い表せますね。
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