★今街で噂の★酒そばとはこんなそば 酒そばってこんなそば

通常そばを練るときには、水を使用するのですが、その水のかわりに「お酒」を使って練ったのが、 当店自慢の酒そばです!

お酒は富山で人気の地酒を使っています!
お酒の風味と香りが、 そば本来の風味と香りにからみあい、今までにないおいしいおそばができあがりました!

そば通、お酒通と呼ばれる方の中には、そばを食べ終わった後に
「残ったそばつゆに酒を少し足して飲む」のが最大の楽しみといいますよね。
まさしくお酒好きの方には、もう「たまりませ~ん!」っておいしさです♪

でも、お酒の苦手な方でもご安心くださいね! アルコール成分はそばを茹でた時にほとんど飛んじゃいますから、 お子様でも安心して食べられますよ!
(※但し、アルコールに弱い体質の方や小さなお子様はご注意ください。)


酒そばをゆでた後の蕎麦湯はえもいわれぬおいしさそばを茹でたあとのそば湯は ほのかなお酒の香りと旨味がでており、 それはそれはえもいわれぬおいしさ!
そばのお味から、香り、はたまたそば湯まで、 全てがたまらなぁ~いのが酒そばです♪

いつもの「そば」とは違う、ちょっとリッチなひと時を「酒そば」でお楽しみください♪


★これは珍しい!ひそかな噂を呼んでいる★こだわり酒そばこだわり酒そば

当店売れ筋NO1がこの「こだわり酒そば」です!


「こだわり酒そば」は、その名のとおり、
原材料にこだわり、厳選した、国産の原材料を使用しています!

そば畑■こだわり・その1:そば粉■
そば粉は、日本有数のそば処信州・安曇野(あずみの)産のそば粉を、 石臼にて、丁寧に、丁寧に、粗挽きしたものを使用しています。

北アルプス山麓長野県安曇野市一帯の地域は、 名水百選「安曇野わさび田湧水群」で知られる日本有数の名水の土地です。

清らかでミネラルが豊富な水によって、味も香りも素晴らしいそばが育まれます。


豊かな大地が育む小麦畑■こだわり・その2:製法
このそばの味と香りを最大限引き出すため、 製法にもこだわっています♪

そばの実を製粉する際、これまでの方法ですと、 機械製粉のためかなりの熱が発生し、 そば本来の香りが失われてしまいます。
昔ながらの石臼を使ってゆっくりと、丁寧に、丁寧に、挽くことによって、 そばの実の甘皮と呼ばれる部分をも一緒に挽きくるんだ、 そば本来の香り一杯の粗引きの「そば粉」にしています。

■こだわり・その3:小麦粉
小麦粉は北海道の大地が、育んだ小麦粉を使用しています!
北海道産小麦の特徴は、風味がよく、 その豊で広大な大陸同様、豊かな味わいを大切にし、そばの風味を最大限に生かす粉です。


富山県高岡市雨晴海岸より望む立山連峰■こだわり・その4:お酒
地元富山で人気の地酒を使用しています。

富山県は、三方を北アルプス立山連峰などの、山岳地帯に囲まれており、 中央には実り豊かな平野が広がっています。

富山湾、日本海へと開けている天然の巨大ダムともいえる山々からは、 一年を通じて豊かで、清らかな水が生まれるんです!
豊かな大地と清らかな水に育まれた米どころ富山は、日本でも有数の酒どころでもあります。

酒そば本舗の酒そばは、富山で人気の地酒を使用しています。

2019年12月09日

「世界ぐるっとひとり旅、一人メシ」


暇と少しばかりの金があれば、貴方は何をしたいと思われますか?

私なら在り来たりかもしれませんが、あてもなく世界中を巡って、その土地々々に住む人々が食べているものを食べてみたい。

貧乏暇なしということばを地で行く生活をしている身の上を思えば、とても叶うべくもない願望ではありますが、本屋でこんな本を探してきて、眠りにつく前の30分余り、行けもしない世界ぐるっと一人旅を寝床の中で味わっております。




現地に住む人が普段食べているものにこそ、とびっきり美味いものが味わえるというのが著者の信条。

写真家であり料理研究家でもある著者が、世界中を食べ歩いて50年、その折々に書き留めたエッセイを豊富な写真とともに紹介してくれています。



寝床の中にいながら世界をぐるっと回り、現地の美味しいものを堪能できる「世界ぐるっとひとり旅、一人メシ」。あなたもいかがですか?

ただ、時としてお腹がグーグーなって眠れなくなることがあるのを覚悟しなければなりませんが。(爆笑!




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2019年12月07日

時代小説が好きPART164「うちの旦那が甘ちゃんで」


「御用だ、御用だっ!神妙にしろいっ!」

時代劇の捕り物のシーンで必ず耳にする取り方の掛け声ですが、このような掛け声を発するのはあくまで町方の御用聞きの小物(身分は町人)で、町方の同心は決して言わなかったってこと、ご存知でしたか?

本屋で偶然手にした本、「うちの旦那が甘ちゃんで」の冒頭に書いてありました。




本書の主人公は、江戸南町奉行所の風列廻り同心・工藤月也と、その妻・沙耶。

南北の奉行所にあわせて250人あまり配されていたという同心の中でも、風列廻り同心は、凶悪な事件を担当する同心でいわば花形。4人しかいなかったと書いてあります。

その花形であるはずの工藤月也は、題名にあるように実に困った「甘ちゃん」。のほほんとした性格から、盗人を取り逃がすことが多く、付き人である小者たちは愛想を尽かして次々に辞めてしまう。

小者を持たぬ同心は、猟犬を持たないで狩りをしようという猟師のようなもの。「ワン、ワン!」とほえたててキツネを追い込んで、ご主人様の出番を待つ猟犬を想像してもらえば、同心と小者の大切な関係がわかってもらえるでしょう。

冒頭にあげた「御用だ、御用だっ!」は、いわば「ワン、ワン!」に当たるということでしょうね。(笑!


ブックカバーに画かれたイラストを見てみると、月也とおぼしき同心が挟み箱を担いで歩いている。その後をアジサイの植木鉢を抱えて歩いているのが沙耶なのでしょう。


この挟み箱こそ小者が担ぐべきもので、これを担いで主人である同心のあとを追うのが、町方同心と小者の本来の姿。この箱の中には捕り物に使用するもろもろの道具(例えば捕り物専用の大きい十手や捕り縄など)が入っていて、これがなければ同心は仕事にならなかったというのは、ちょっと驚きです。テレビの時代劇には、小者が挟み箱を担いでいるなんて、決して出て来ませんものね。

さて、その己の分身ともいえる大切な小者に逃げられてしまった風列廻り同心・工藤月也は、この窮地をどうしのぐというのでしょう。


「うちの旦那が甘ちゃんで」・・・、亭主の前では決してそんな素振りも見せないしっかりものの女房・沙耶は、甘ちゃんの月也をどう支えるというのでしょう。

同心の女房が「御用だ、御用だっ!」と叫びながら駆けるっていうのは、見たことも聞いたこともありませんが・・・。




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2019年11月19日

「殴り合う貴族たち」


本棚から取り出して読み直しています。

『殴り合う貴族たち』(繁田信一著 角川文庫)

【送料無料】殴り合う貴族たち

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いかにも突拍子もない題名と、表紙カバーに描かれたイラスト・・・土俵のような丸く仕切られた上で3人の王朝貴族が殴りあっている・・・思わず吹き出してしまうイラストに誘われて購入したのでした。

優雅なはずの王朝貴族たちは、頻繁に暴行事件を起こす危ない人々でもあったという内容に驚いたこと思い出します。

筆者の繁田信一氏は、普段私たちが平安時代の貴族から抱くイメージからはとても想像できない彼らの実態を、紫式部も尊敬した小野宮実資の日記を解き明かすことによって知らせてくれています。

歴史好き、とりわけ平安王朝時代に興味ある人におススメの一冊です。






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2019年11月18日

日経新連載「ミチクサ先生」が楽しみ♪ PART3


日経連載の伊集院 静氏による「ミチクサ先生」、今日が第67回目。

「ミチクサ先生」とは、夏目漱石のこと。伊集院氏は、この国を代表する明治の文豪が小説家となるまでに歩んだ若き日の道を「ミチクサ」と表現しています。

今日は昨日からの続きで、東大予備門の同期生であった正岡子規との出会いの場面。圓遊の噺を聞こうと寄席にやってきた漱石。そこで同郷の友人・秋山真之と来ていた子規と居合わせた。

寄席を払ったあと屋台の寿司をつまみに行こうと誘う漱石に、「あしはこれから新橋ステーションの裏手でベースボールの約束をしとる」と断る子規。そして「あしのベースボールの応援の時は、"野ボール"と呼んでくれ」と。

子規の幼名「升(のぼる)」と「野ボール」、これが「野球」となったのは、あまりにも有名ですね。

それにしても、若き日の鴎外が出て来るは、子規と真之が出て来るは、これはまるで「坂の上の雲」だな。(笑!


若き日の漱石がたどった偉大な「ミチクサ」は、このあとどのように描かれるのでしょうか。

日経連載「ミチクサ先生」が楽しみです。





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2019年11月18日

日経新連載「ミチクサ先生」が楽しみ♪ PART3


日経連載の伊集院 静氏による「ミチクサ先生」、今日が第67回目。

「ミチクサ先生」とは、夏目漱石のこと。伊集院氏は、この国を代表する明治の文豪が小説家となるまでに歩んだ若き日の道を「ミチクサ」と表現しています。

今日は昨日からの続きで、東大予備門の同期生であった正岡子規との出会いの場面。圓遊の噺を聞こうと寄席にやってきた漱石。そこで同郷の友人・秋山真之と来ていた子規と居合わせた。

寄席を払ったあと屋台の寿司をつまみに行こうと誘う漱石に、「あしはこれから新橋ステーションの裏手でベースボールの約束をしとる」と断る子規。そして「あしのベースボールの応援の時は、"野ボール"と呼んでくれ」と。

子規の幼名「升(のぼる)」と「野ボール」、これが「野球」となったのは、あまりにも有名ですね。

それにしても、若き日の鴎外が出て来るは、子規と真之が出て来るは、これはまるで「坂の上の雲」だな。(笑!


若き日の漱石がたどった偉大な「ミチクサ」は、このあとどのように描かれるのでしょうか。

日経連載「ミチクサ先生」が楽しみです。





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2019年11月09日

「爆笑!エリート中国人 」


日本人ほどあいまいな物言いをする民族はいないといいます。

訪問先でそこの主人から昼時に「ごいっしょにお昼ごはんを食べていかれたらどうですか?」などと、食事を勧められたら、「いいえ、今日は、いづれまた・・・」と早々に席を立つのが当たり前のこと。

すなわち日本語のあいまいさとは、訪れた客に「昼時になったので、この辺で帰ってくれないだろうか」とストレートに言わないどころか、「昼飯を用意するから食っていけ」と真逆の言い方をすることによく現れています。

言われた方も言われた方で、「では、おことばに甘えて・・・」などと言おうものなら、台所でその家の奥さんがずっこけてしまうことをよく承知している。「いえ、このあと寄るところがありまして・・・」などと言葉をにごして、やおら腰を上げるのが礼儀とその辺のところはよくわきまえています。

このあたりのやりとりの機微が欧米人には理解しがたいらしく、日本語はあいまいである、日本人は何を言われてもただへらへらと笑っているだけ、と言われる所以なのでしょう。


では中国人はどうか?

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第5章「中国人との上手な付き合い方、教えます」に書いてあります。

中国人に「今度遊びに来てください」は禁句であると。
お土産やプレゼントにしても、「ほんの気持ちですけど」などと形式的なものでお茶をにごすのなら、初めからあげない方がよほどましだと。

すなわち日本人の「私はあなたのことを気遣いしていますよ」の意味の「ほんのささやかなモノですけど・・・」は、中国では「こんな程度にしか自分のことを思っていないのか・・・」ととられてしまうそうですから、本当に注意が必要ですね。コワイ民族ですね、中国人って。。。

もともと「意言外にあるを尊ぶ」や「行間を読む」というのは、日本の文章表現だけに特徴あることではなく、中国でも行間から作者の真意が汲み取れるような漢詩こそ一級の詩であるといわれていて、日本も長い歴史の中でそれに倣って来たにすぎないのに、その文化が本家の中国より日本で昇華されたというのは、何事にもやわらかく婉曲を好む日本人だからこそ可能であったのかも知れません。


何事にもやわらかく婉曲でどこが悪い。日本人に生まれてよかったと思うのです。




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2019年11月03日

日経連載「ミチクサ先生」が楽しみ♪PART2


日経連載の伊集院 静氏による「ミチクサ先生」、今日が第53回目。

文学を志すものなら誰しもそうなのでしょう。伊集院氏もこの国を代表する明治の文豪漱石を語るとき、同時代を生きた鴎外と子規についても触れずにはおられなかったのに違いありません。これまでで幼年期の漱石、鴎外、子規の波外れた神童ぶりについては、すでに触れています。

話は明治16~18年ころのことでしょうか、漱石が青年期を迎えたようとしているころについて語られようとしています。今日はちょうど時を同じくして、郷里の松山から東京を目指して出て来た一人の少年・正岡升が新橋のステーションに降り立った時のことが書かれています。

「これはどうじゃ。まるで祭りのようじゃ」

これが子規16歳、明治16年の初夏のこと。東京を初めて目にしたときの子規の驚きようを、伊集院氏はこのように口語で平易に表現しています。

・・・う~む、私にも同じ経験がありますね。私が初めて東京の土を踏んだのは子規より2歳長じた18歳になったばかりの1月のこと。場所は新橋ではなく上野。

当地北陸富山から、北陸線夜行特急”北陸”のB寝台の最上段のベッドに揺られ、上越線長岡経由で終点上野に着いたのが早朝7時前だったにも関わらず・・・。

「これはどうなっとんがい。まんで祭りだにかい」(笑!


どこをどう行けばよいのかわからぬまま、列車から降りる人の波についていくと、山手線のホームにたどり着けた。東京ではまず山手線の路線図を頭におき、最寄りの駅がどこなのかを考えれば、行けないところはないと教えられていたのです。(苦笑!

ちなみに翌年17年の9月には東京予備門(後の第一高等中学校)に入学した子規でしたが、入学する前からすでに「筆まかせ」を書き始めていますね。




私は受験した東京の学校には進まなかったし、もちろん子規のように随筆を書くといった才能などあろうはずもなかった。ただいたって健康に恵まれ、カリエスなど病むことがなかったのは幸いだったと、その後の子規のことを知れば知るほど、そう思わずにいられません。

さて、その後東京予備門でこの子規に出合う「ミチクサ先生」ですが、漱石と子規の親交については、どのように描かれるのでしょうか。伊集院氏の筆が待たれます。




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2019年10月10日

日経新連載「ミチクサ先生」が楽しみ♪


日経の連載小説が新しくなりましたね。伊集院静氏の手になる「ミチクサ先生」。「ミチクサ先生」とは、明治の文豪夏目漱石のことだということが、すでにわかっています。本日の連載が30回目になりますが、時は明治7年、養子に出された金之助少年(漱石)が当時新政府によって創設されたばかりの小学校に入学しようとしていたころのことが描かれています。

一昨日の第28回では、筆者はこの年明治5年12月3日を明治6年の1月1日にするという暦の改変と一日を24時時間にとする定時法の導入についても、触れています。

新暦の導入を聞いた町場の高利貸が、仰天してこう言ったと。

「これはまずい。ひと月分の利息
日経の連載小説が新しくなりましたね。伊集院静氏の手になる「ミチクサ先生」。

「ミチクサ先生」とは、明治の文豪夏目漱石のことだということが、すでにわかっています。本日の連載が30回目になりますが、時は明治7年、養子に出された金之助少年(漱石)が当時新政府によって創設されたばかりの小学校に入学しようとしていたころのことが描かれています。

一昨日の第28回では、筆者はこの年明治5年12月3日を明治6年の1月1日にするという暦の改変と一日を24時時間にとする定時法の導入についても、触れています。

新暦の導入を聞いた町場の高利貸が、仰天してこう言ったと。

「これはまずい。ひと月分の利息が消えちゃう」と。


明治5年の年の暮れに突然実施された改暦については、学制の制定や軍隊の創設、鉄道の施設など矢継ぎ早の政策を実施したことにより、新政府の財政は破綻寸前にまで追い込まれていて、急遽の策として編み出されたのが、太陰暦から太陽暦への突然の改暦であったという話をものの本で読んだことがあります。

たまたま翌年の明治6年が閏月のある年であったので、このタイミングで新暦に切り換えれば給与をはじめとする人件費などの経費が大幅に省略できると、当時の大蔵卿大隈重信が発案したものだと。

まあ、さぞかし町場の高利貸しは嘆いたことでしょうが、大隈重信はほくそ笑んだというわけですね。(笑!

また、月の満ち欠けを基準にひと月を定めた太陰暦では、毎月の15日は満月、晦日は新月ときまっているから、月の満ち欠けを見るだけで日にちを容易に知ることが出来た。これが新暦の太陽暦となると、日にちがよめぬということになり長年太陰暦に慣れ親しんできた当時の人々は、「晦日に月の出づれば、玉子の四角もあるべし」とおおいに嘆いたと。


一日を24時間とする定時法についても触れておきましょう。
現代の我々であれば、時計を見れば、今が何時かすぐにわかるというものですが、どうも当時の人々は1日を24等分したものが1時間、それをさらに60等分したものが1分という新しい時間の単位は、感覚的にも受け入れることが出来なかったらしい。

時代小説の名手・浅田次郎は、これを題材にした「遠い砲音」という短編のなかで、新政府の近衛歩兵師団砲兵中隊の士官の当惑振りを、おもしろおかしく、そして悲しく描いています。

「遅刻じゃあっ、急げ、遅刻じゃあっ」

「中隊長殿、時間は」

「11時と、ええ・・・50ミニウトか。いや、40」

「あと何ミニウトでござるかっ」

「ようわからん。ともかく急げ」


そういった激動の時代に幼年期を過ごした夏目金之助少年は、長じていかなる人間となっていくのか。漱石はどんな「ミチクサ」を歩んだというのでしょう。

伊集院静氏の手腕が待たれます。





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が消えちゃう」と。


明治5年の年の暮れに突然実施された改暦については、学制の制定や軍隊の寸前にまで追い込まれていて、急遽の策として編み出されたのが、太陰暦から太陽暦への突然の改暦であったという話をものの本で読んだことがあります。

たまたま翌年の明治6年が閏月のある年であったので、このタイミングで新暦に切り換えれば給与をはじめとする人件費などの経費が大幅に省略できると、当時の大蔵卿大隈重信が発案したものだと。

さぞかし町場の高利貸しは嘆いたことでしょうが、大隈重信はほくそ笑んだというわけですね。(笑!

また、月の満ち欠けを基準にひと月を定めた太陰暦では、毎月の15日は満月、晦日は新月ときまっているから、月の満ち欠けを見れば日にちを容易に知ることが出来た。これが新暦の太陽暦となると、日にちがよめぬということになり長年太陰暦に慣れ親しんできた当時の人々は、「晦日に月の出づれば、玉子の四角もあるべし」とおおいに嘆いたと。


一日を24時間とする定時法についても触れておきましょう。
現代の我々であれば、時計を見れば、今が何時かすぐにわかるというものですが、どうも当時の人々は1日を24等分したものが1時間、それをさらに60等分したものが1分という新しい時間の単位は、感覚的にも受け入れることが出来なかったらしい。

時代小説の名手・浅田次郎は、これを題材にした「遠い砲音」という短編のなかで、新政府の近衛歩兵師団砲兵中隊の士官の当惑振りを、おもしろおかしく、そして悲しく描いています。

「遅刻じゃあっ、急げ、遅刻じゃあっ」

「中隊長殿、時間は」

「11時と、ええ・・・50ミニウトか。いや、40」

「あと何ミニウトでござるかっ」

「ようわからん。ともかく急げ」


そういった激動の時代に幼年期を過ごした夏目金之助少年は、長じていかなる人間となっていくのか。漱石はどんな「ミチクサ」を歩んだというのでしょう。

伊集院静氏の手腕が待たれます。





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2019年09月27日

秋の夜長に選んだ2冊


仕事に追われ日々時間に余裕のない生活を強いられている現代人にとって、1年365日どこをとっても1日は24時間と決まっております。
秋分の日も過ぎれば、昼夜の長さは完全に逆転し、まさに秋の日はつるべ落とし、夕方5時を過ぎれば辺りはもう薄暗くなっているのに気づき、思わず仕事の手を早めるという人も多いのではないでしょうか。

では昔の人はどうかというと、当時の時間の単位は文字どおり「時(とき)または刻(とき)」、一時(いっとき)が現代の単位で約2時間ということになります。今約2時間と言ったのには訳があって、昔の時間は昼と夜で長さが伸び縮みしていたがために、はっきりと2時間と言い切ることができなかったのです。

「旧暦はくらしの羅針盤」(小林弦彦著 生活人新書)に詳しく書かれております。

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すなわち、昼は昼で日の出から日の入りまでを6分割したものを一時(いっとき)とし、夜は日が暮れてから翌日日が昇るまでを6分割していたから、これからの季節昼より夜の一時の方がはるかに長くなるというわけ。反対に夏になれば、昼の一時が断然長くなる。「秋の夜長」や「春眠暁を覚えず」の例えは、こういった背景があって出たものだということが推察されます。

文明の力・電気の恩恵を受けている現代と違って、昔は日が落ちれば月夜でもない限り夜は真っ暗。ろうそくや行燈の油などは、当時は超高級品であったがために、夜になればそれこそ寝るだけ。せいぜい囲炉裏端で囲炉裏の火をたよりに、細々と夜なべ仕事をするくらいだったことが想像されます。

季節はまさに「読書の秋」。「灯火親しむ候」とは、まさにこれからの季節を言うのでしょうが、二宮金次郎の例えを引くまでもなく、昔の人は本を読むにも時間に物理的な制約があったことがうかがい知れますし、そもそも本を手に入れること自体並大抵のことではなっかたことを思えば、現代に生きる我々は何と幸せなことかと思うのです。


週末の土・日、秋の夜長に選んだ2冊。

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夜の足音 短篇時代小説選 (角川文庫) [ 松本清張 ]
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蔵の中 短篇時代小説選 (角川文庫) [ 松本清張 ]
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松本清張の初期の作品。短編の時代小説が収められた文庫本。短編だから一話二話読んで眠くなったら寝ればいい。(笑い!





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2019年08月29日

時代小説が好きPART163「裏用心棒譚(うらようじんぼうばなし)茜色の茶碗」


人気時代小説作家・上田秀人の新しいシリーズが出ましたね。

「裏用心棒譚(うらようじんぼうばなし)茜色の茶碗」

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茜の茶碗 裏用心棒譚一 (徳間文庫) [ 上田秀人 ]
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本シリーズの主人公は、「日雇い浪人生活録」シリーズに続いてまたしても浪人。親の代から浪人暮らしという「日雇い浪人生活録」シリーズの諌山左馬之助に対して、本シリーズでは、主家から密命を受けて浪人に成り下がった元相馬藩士・小宮山一之臣。それもただの浪人ではない。盗人一味の用心棒だというではないか。

はたして主家の密命とは何か?何ゆえ小宮山は、浪人に身をやつさなければならなかったのか?

それを解く鍵は、副題にもなっている「茜の茶碗」。

相馬藩に神君家康公より下された茶碗が「茜の茶碗」といえば、時代小説ファンなら、はは~んと想像がつきますね。あろうことか相馬藩は、その宝物を賊に盗まれてしまったというのだ。

この不始末が幕府に聞こえたら、藩はお取潰し必定。何としても「茜の茶碗」を探し出せ。非常な命が小宮山に下った。茶碗を探し出すまで、帰参まかりならぬ。

小宮山は浪人になりすまして藩の危急を救わんと奔走するのであったが・・・。

武士としての矜持と理不尽な主命の狭間に、小宮山の心は千々にゆれ乱れるのであった。


はたして茜の茶碗は見つかるのか?小宮山の帰参は叶うのであろうか?





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2019年08月22日

「エコロジカル・フットプリント」


「エコロジー」を辞書で調べると生態学のことを指すのですが、もっぱら私たちは「自然環境保護」あるいは「自然環境保護活動」という意味合いで使うことの方が多くなりました。人間も自然環境を無視しては生きていけないということに遅まきながら気づいたということです。

今や世をあげてエコブーム。何でも頭にエコをつければ無難とばかりに、「地球にやさしい、環境に配慮している」の文言は、企業の経済活動にも最早欠かせないものになった感があります。

それでは、皆さんは「エコロジカル・フットプリント」という言葉をご存知だろうか?

英語由来のカタカナ文字を直訳すれば、「自然環境保護的な足跡」というような意味合いになるのかなと思いますが、正確には、

「ある国の人間が生活レベルを維持するのに必要な農地や海、森林などの合計面積を示す」指標のことを、エコロジカル・フットプリントというのだそうです。




初めて耳にした風変わりな指標もさることながら、私が驚いたのは、「私たち日本人は、日本の国土が本来供給できる量に比べて、7倍近い自然資源を利用している」という指摘。ちょっとピンときませんね。ところが、「日本人の生活レベルで世界中の人が暮らせば、地球があと1.5個~2個必要になる」と説明されると、ちょっと背筋が寒くなって来ます。

地球を増やすことはかなわぬことですから、地球の環境を守っていくには、日本人の生活レベルを今の半分くらいにするしかないということになりますね。

我われは、何か非常に罪深いことをやっているような錯覚にとらわれます。・・・いや錯覚ではなくて紛れもない事実でした。


果たして経済活動や生活水準を今の半分の時代にまで逆回しできるだろうか?現代の車社会から、牛・馬が田んぼをおこしていたあのころの生活にどうやって戻るというのだ。

・・・頭の整理ができない状態です。




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2019年08月17日

時代小説が好きPART137「柘榴坂(ざくろざか)の仇討」


浅田 次郎の短編時代小説集「五郎治殿御始末」より、「柘榴坂(ざくろざか)の仇討」。

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五郎治殿御始末改版 (中公文庫) [ 浅田次郎 ]
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武門の矜持にこだわりつつも、時代の趨勢に抗じ切れず、刀を置き髷を落とさなければならなかった幕末の武士。中でも下級武士の心情を描かせたら、浅田の右に出るものはいないだろう。

「五郎治殿御始末」で、元桑名藩士岩井五郎治がそうであったように、「柘榴坂(ざくろざか)の仇討」でも元彦根藩士で大老井伊直弼の近習を勤めた志村金吾は、維新から6年の歳月が経って髷を切り散切り頭にしてさえも、刀を置くことが出来なかった。

・・・どうしてあの時、殿(井伊直弼)をお守りすることが出来なかったのか。

御駕籠廻り近習でありながら、手傷も負わず御駕籠を離れた雪の中に呆然と蹲っていた金吾は、厳しい詮議を負うことになった。

「もはや切腹など許されぬぞ。父が腹を切り、母が咽を突いたるは、汝(うぬ)が身替わりじゃ。・・・罪を雪ぎたくば、騒動に関わりたる水戸者の首級(しるし)のひとつも挙げて、掃部頭(かもんのかみ)様の御前にお供えせよ。・・・」

本懐を遂げぬまま時は移ろい、維新が成って早や6年。あの雪の日から数えれば実に13年の歳月が過ぎようとしていた。妻を場末の酌婦に身を落としめてまで糊口をしのぐ金吾にとって、大義こそその日その日の生きる糧であった。

とある日金吾は、旧幕府評定所の御留役・秋元和衛より呼び出しを受けて、色めき立つ。騒動に関わった旧水戸藩士の内で行方知れずになっている者一名の所在を聞き出すことが出来たのであったが、何んと秋元はその口で「水戸の者どもは国士であった」と、金吾に言うではないか。

秋元は何故金吾にそのようなことを言ったのか。それならば端から旧水戸藩士の所在など知らぬと言えばよいだけのこと。


やはりあの時と同じように夜明け前から降り始め、夕刻になっても已もうとしない雪の日の夕暮れ時、新橋の駅頭にたたずむ一人の車夫の前に金吾は立ったのであったが。

・・・俥(くるま)は降りしきる雪の中、人気のない柘榴坂へと進む。

果して金吾は、見事本懐を遂げ、13年の屈辱を雪ぐことが出来たのであろうか?


桜田門外の変に巻き込まれた二人の侍、大老井伊直弼を討った元水戸藩士と、直弼の近習であった元彦根藩士。名もなき下級武士二人の13年にわたる葛藤をみごとに描く「柘榴坂(ざくろざか)の仇討」。

お奨めの一冊です。





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2019年07月25日

『医者が診つめた「源氏物語」』


日本人なら「源氏物語」を知らぬ人はいないでしょう。・・・などと書けば、まるで「源氏物語」に精通しているようなもの言いに聞こえますから、あくまで日本を代表する古典の名前を承知しているというだけのことだと、お断りしなければなりません。

ちょうど夏休みに入って梅雨が明けようとしている今頃の時期ではなかったか。高校3年の補習授業の古文の時間に、この「源氏物語」を読まされたことを思い出します。・・・ずいぶん難義しましたね。(苦笑!

以来久しくこの古典に触れた覚えはありません。

おそらくここまで読まれた大部分の人は、私と同様に苦笑いをしておられるのではないでしょうか。


現在鹿児島で開業医をなさっている医師鹿島友義さんの源氏物語へのこだわり。鹿島さんは、63歳のときに日本を代表する古典「源氏物語」に挑戦することを決意されたそうです。お忙しい本業のお医者様の仕事の合間をみて、原文を読み進めたというのですから、ただただ恐れ入るばかり。

ついに全巻読破され、こんな本まで出筆された。『医者が診つめた「源氏物語」』。「見つめた」ではなく「診つめた」となっているところに着目してください。




私が強く興味を持ったのは、鹿島先生の強じんな意志とご努力もさることながら、登場人物の「病気」を専門の医学的見地から考察しようとされた工夫。まさしく「診つめ」られた部分。

たとえば、有名な「いづれの御時にか、女御・更衣あまたさぶらひたまひける中に・・・」で始まる最初の章にに登場する桐壺の更衣。この主人公光源氏の母親は、「はかなき心地にわずらひて」とあるように、現代流に言えばストレスが原因の心身症。

もののけのせいで難産になった源氏の正妻葵の上は、物語のモデルとなった一条天皇の中宮彰子だとすれば、重い糖尿病を患っていたとされる藤原道長の血をひく娘であることを考慮すると、糖尿病前の状態で胎児が通常より大きく育ったためではないか。

源氏の親友の長男柏木は、「まことに心地もいとなやまし」なのは、きちょうめんでまじめな性格の人にしばしば診られるうつ病が疑われる・・・など。

平安貴族が病気にかかったときのプライマリーケア(初期治療)が、加持祈祷であったというのも面白い。


『医者が診つめた「源氏物語」』、お奨めの一冊です。










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2019年07月18日

「病が語る日本史」


「病が語る日本史」(酒井シズ著 講談社)

本棚から何度も手に取っては読み返しています。

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著者の酒井氏の経歴をみると、三重県立大学医学部卒業、東京大学大学院終了とあります。医学部のご出身なのだから医師免許をお持ちなのだろうと想像しますが、専攻が「医史学」ということですから、大学院に進まれてからは「医史学」に興味を持たれて、医者でありながら歴史学者の道を歩まれたのでしょう。現在日本医史学会の理事長を務められていると紹介されています。

今も昔もこの世に生まれてきた人が避けて通れぬ道は、老・病・死。誰しも避けて通りたいと願いながら、宿命に従うしかなかった・・・。その時代時代を生きた人々は「病」をどのように捉え、どう受け入れて来たのか?著者の酒井氏もそこに強い興味を持たれたのに相違ありません。

まさに「病が語る日本史」、「医者の目から見た日本史」。お奨めの一冊です。





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2019年07月10日

「帰郷」


今読んでいる本。浅田次郎著「帰郷」。

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帰郷 (集英社文庫(日本)) [ 浅田 次郎 ]
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世に「戦争文学」と呼ばれるジャンルの分野があることは、一般に広く知られたことです。

私は時の宰相がもはや戦後ではないと言い、この国が高度経済成長の坂を一気に駆け登ろうとしたころ小学校に通った世代。北山修二風にいえば「戦争を知らずに、僕らは生まれた」世代。

私が「戦争文学」なるものを最初に読んだのは、大岡正平の「野火」であったろうか。海軍ものであれば、阿川弘之「暗い波濤」であろうか。

人気作家浅田次郎は、その私らよりも3~4年先に生を受けた世代。いわゆる団塊の世代の終わりごろにあたりますから、その浅田にしたところで戦争を知ろうはずもない。

「戦争文学」の書き手の多くは、何といっても先の大戦(太平洋戦争)に従軍した当事者。大岡にしても阿川にしても、筆舌に尽くし難い辛酸を味わいながらも生還を果たすことが出来た。

団塊の世代の終わりごろに生まれた「戦争を知らない」はずの浅田は、どのように先の大戦を描こうというのか?



私の父は「生まれた時が大震災」の大正12年生まれ。祖父は確か明治24年生まれだったか。

父は昭和19年の終わりに召集を受け、補充兵として満州へ従軍。ソ満国境の警備に着いた。幸いソ連軍が父の部隊が展開しているところと離れた国境線から侵入したために、ソ連軍と交戦することはなかったという。転進命令が来てその転進先へ進軍(歩兵であったから文字通り徒歩で)してみると、そこはすでにソ連の赤軍に破られていて友軍の死体の山。ようやく赤軍に対峙した時は8月20日過ぎ。すでに終戦の詔勅が発せられていて武装解除。シベリヤへ抑留され、最後の引き上げ船でかろうじて舞鶴に戻れた口だと聞きました。

帰郷したそのときの父の様子は、祖父いわく、あたかも「割りばし2本を地面に突き立てた」ようだったと。

一方の祖父は、甲種合格で即時入営の現役バリバリの陸軍歩兵。幸いなことに日露戦争は終わって久しく、日中戦争は勃発前。満期除隊後に太平洋戦争の雲行きが怪しくなって、猫も杓子も兵隊に引っ張られたころでさえ、年齢がいっているので再入営を免れた口。

父も祖父もそれ以上のことを話そうとはしませんでしたから、幸か不幸かやはり私は「戦争をしらない」ままでしたが、浅田の「帰郷」に出合い、あの忌まわしい時期を生き抜いた人々の生き様に直面するとき、「戦争をしらない」までも「戦争を語り継がなければならない」という浅田の思いが、少しばかりはわかるような気がしています。





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2019年05月09日

時代小説が好きPART161「傀儡に非ず」


今読んでいる本。上田 秀人著 「傀儡に非ず」。

戦国の雄、織田信長に見いだされ、その類まれな知略と胆力で摂津の国一国の支配者にまでなった荒木村重。その村重をして今日まで無謀な暴挙と語り継がれて来たあの謀反。村重を謀反に走らせたのは何か?

​​
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傀儡に非ず (徳間文庫) [ 上田秀人 ]
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上田の答えは、何んと村重は、疑心暗鬼に陥りながらも忠実に信長の命に従っただけだった。

上田 秀人の大胆な仮定は、室町最後の将軍・足利義昭の存在を際立たせることによって、巧みに読者の納得を誘います。


ところで、日本人に歴史上好きな人物をひとりあげよと問えば、5人に3人は信長と答えるとか。何を隠そう私もそのうちのひとりです。

その3人に、信長を語るとき本能寺なくして語ることは出来ぬだろうと問えば、3人が3人とも諾と首を縦に振ると決まったもの。

光秀は何ゆえに本能寺に走ったのか?

日本史上最大のクーデターといわれる本能寺の変は、未だに深い謎に包まれたままですが、上田はこの「傀儡に非ず」で村重の胸中を光秀(このときは光秀は信長と村重の間に入って、村重を取り成そうとさえしていた)とダブらせることで解こうとしたのではないかとさえ思えて来ます。

操り人形(傀儡)のごとく振る舞おうとした村重に、絡まって身動きできないようにしてしまった操り糸。村重はそれを断ち切るしか道はなかったのだろうか・・・。





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2019年04月13日

お奨めの一冊「爆笑!エリート中国人」


日本人ほどあいまいな物言いをする民族はいないといいます。

訪問先でそこの主人から昼時に「ごいっしょにお昼ごはんを食べていかれたらどうですか?」などと、食事を勧められたら、「いいえ、今日は、いづれまた・・・」と早々に席を立つのが当たり前のこと。

すなわち日本語のあいまいさとは、訪れた客に「昼時になったので、この辺で帰ってくれないだろうか」とストレートに言わないどころか、「昼飯を用意するから食っていけ」と真逆の言い方をすることによく現れています。

言われた方も言われた方で、「では、おことばに甘えて・・・」などと言おうものなら、台所でその家の奥さんがずっこけてしまうことをよく承知している。「いえ、このあと寄るところがありまして・・・」などと言葉をにごして、やおら腰を上げるのが礼儀とその辺のところはよくわきまえています。

このあたりのやりとりの機微が欧米人には理解しがたいらしく、日本語はあいまいである、日本人は何を言われてもただへらへらと笑っているだけ、と言われる所以なのでしょう。


では中国人はどうか?

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爆笑!エリート中国人 [ 小澤裕美 ]
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第5章「中国人との上手な付き合い方、教えます」に書いてあります。

中国人に「今度遊びに来てください」は禁句であると。
お土産やプレゼントにしても、「ほんの気持ちですけど」などと形式的なものでお茶をにごすのなら、初めからあげない方がよほどましだと。

すなわち日本人の「私はあなたのことを気遣いしていますよ」の意味の「ほんのささやかなモノですけど・・・」は、中国では「こんな程度にしか自分のことを思っていないのか・・・」ととられてしまうそうですから、本当に注意が必要ですね。コワイ民族ですね、中国人って。。。

もともと「意言外にあるを尊ぶ」や「行間を読む」というのは、日本の文章表現だけに特徴あることではなく、中国でも行間から作者の真意が汲み取れるような漢詩こそ一級の詩であるといわれていて、日本も長い歴史の中でそれに倣って来たにすぎないのに、その文化が本家の中国より日本で昇華されたというのは、何事にもやわらかく婉曲を好む日本人だからこそ可能であったのかも知れません。


何事にもやわらかく婉曲でどこが悪い。日本人に生まれてよかったと思うのです。







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2019年04月11日

時代小説が好きPART160「戦国番狂わせ七番勝負」より「信長の首」


戦国の名だたる武将は劣勢を余儀なくされた戦をどのように戦ったか、という観点から書かれた短編時代小説七編を収録した「戦国 番狂わせ七番勝負」。

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戦国 番狂わせ七番勝負 (文春文庫) [ 木下 昌輝 ]
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中でも木下昌輝の手になる「信長の首」が面白い。

日本人に歴史上好きな人物を一人あげよと問えば、5人に3人は信長と答えるというくらい、日本人は信長が好き。何を隠そう私もその一人です。

信長を語るとき避けて通れぬのが本能寺。日本史上最大のクーデターともいわれる本能寺の変は何故起きたのが?

・・・信長ほどに猜疑心の強い者が、何故少ない伴廻りで本能寺に泊まったのか?光秀を本能寺に突き動かしたものは何か?そして光秀の裏で本能寺に関与した人物は誰であったのか?次から次へと浮かんで来るさまざまの謎のなかでもひときわ多く語られている謎、焼け跡から信長の遺体が見つからなかったのはなぜか?

つい先ごろ見たテレビ(NHKだったか)の検証番組では、信長の遺体は隠されたわけでもなく、さらには生きて逃れたのでもなく、ただ単に信長の遺体が信長の廻りで死んだ多くの近習の遺体に交じって、信長と特定できなかったのだという甚だ拍子抜けの結論を、燃焼工学の科学的実験までしたうえで下していましたが。

木下昌輝は、この謎を南蛮から渡来した宣教師ヴァリニャーノが使役人として連れて来た黒人奴隷ヤジル(和名弥助)の奇抜な行動で、解こうとしているところがいかにも斬新で面白い。

好奇心の強い信長は当時黒奴と呼ばれさげすまれたこの弥助を家臣に取り立て、常に側に置こうとしたのは、歴史上の事実でもありますね。

本能寺の変でも信長の側近くにいた弥助は、生きたまま捉えら光秀の前に引き出されたものの、光秀が「黒奴は動物で何も知らず、また日本人でもない故、これを殺さず」と命じたがゆえに一命を拾い、当時の京にあった南蛮時に身を預けられたと歴史書は語っていますが、その後の消息については歴史から忽然と消えてしまった。


本能寺から逃れることが出来た弥助こそが、信長の遺体の行方を知っているという筆者。しかしもしそうだとしても、それはどのようにしてなされたのだというのだ?

ヒントは、ヴァリニャーノに買われる前の弥助の主人は、戦場を駆け巡っていた金創医(戦場外科医)で、弥助はその金創医の助手のようなことをさせられていたということ。

最期まで読んだ読者は、木下昌輝の奇抜な謎ときに驚きの声を発するに違いありません。





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2019年03月19日

二足のわらじ


天は二物を与えずといいますが、何ごとにも例外があるのは世の常でもありましょう。例えば文壇に目をやれば、作家にして医者という大きな二足のわらじを履いているという人いますね。

まずすぐ名前が出るのは、明治の文豪・森鴎外。鴎外は軍医でしたね。斎藤茂吉は歌人にして精神科医。その子息である北 杜夫も父同様精神科医で作家。手塚治虫は医学博士でありながら、医者の道に進まなかった変わり種。まあ、その種は言うまでもなく大天才の種だったわけですが。

昭和・平成にまで時代を下ると、「失楽園」の渡辺純一は確か外科医でなかったか。時代小説で次から次へヒットを飛ばす上田秀人は、歯科医師の顔を持つ。

もう一人私の好きな作家をあげるとすれば、篠田達明。かなりお歳を召されたようですが、整形外科医としての知見をもとにした『モナ・リザは高脂血症だった』『徳川将軍家十五代のカルテ』『歴代天皇のカルテ』『偉人たちのカルテ』などのユニークな作品を書いている。

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モナ・リザは高脂血症だった [ 篠田達明 ]
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ところで近頃の若い医者は、カルテに記入された検査データばかり見て、患者を診ようとしないと言われていますね。医者へ行けば、レントゲンを撮られ、血を採られ、尿を調べられ、・・・それらから得られた検査データを見て、「〇〇の数値が異常ですねぇ~」と言うだけ。数字が高いか低いかぐらいなら、私にだって言い当てられる。

その昔名医と言われた医者は、まず「どうなさいました?」と患者の顔色を優しくうかがったものです。

篠田先生こそ、患者の顔色どころか名画に描かれているモデルの顔を見るだけで、ピタリと隠れた病気を探り当てるという名医。

篠田先生は、かの名画を見ただけで、モナ・リザは高脂血症だったと診断されています。


皆さんも『モナ・リザの微笑み』に隠された意外な病気の秘密を探ってみてください。

『モナ・リザは高脂血症だった』お奨めの一冊です。







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2019年02月26日

時代小説が好きPART159「表御番医師診療禄(13) 不治」


上田秀人の人気シリーズ、表御番医師診療禄(13)。ついに最終章を迎えました。副題には「不治」とあります。

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表御番医師診療禄13 不治 (角川文庫) [ 上田 秀人 ]
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時は5代将軍綱吉の治世。表御番医師から御広敷番医師に栄進し、綱吉の寵姫お伝の方の担当医師となった矢切良衛は、お伝の口添えもあって綱吉の脈までとるほどの厚い信頼を得るまでになった。綱吉は良衛に習得させた南蛮医術によって、何としても寵姫お伝に継嗣の懐妊をと望むのであった。

現代に生きる我々は、綱吉の望みが叶うことなく、甲府から甥の綱豊(6代家宣)を養子に迎えることになったことを知っていますね。そこで上田は最終章となる本編の副題に「不治」を持ってきたのであろう。

一方良衛は、側用人に出世した柳澤吉保の命で将軍の食事について調べていくうち、その根源に徳川の血筋を揺るがす驚くべき陰謀が隠されていることに気付く。

3代家光、その嫡男で4代家綱、そして5代を継いだ弟の綱吉。なんとその家光の嫡流を亡き者にしようと企てるものがいるのではないか?

何故に徳川宗家の血筋を絶とうとするのか?


祐筆部屋で将軍家の過去を調べてゆくうちに、ついに良衛は徳川の嫡流の秘密に気付くのだったが・・・。




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2018年11月30日

 「旅する胃袋」


何もかも忘れて、ぶらり放浪の旅に出てみたいという誘惑に駈られることありませんか?

しかし、今の生活や仕事、さらには家族のことを思うと、それらを打ち捨ててまで自由奔放に行動する勇気を持ち合わせていない小心者の私は、ある意味幸せであるに違いないと思ったりもしています。 
   

放浪の旅をしてみたいが、そんな勇気は持ち合わせていない。しかし、それ故に幸せであるだろう人々にお奨めします。この本を読んで放浪してください。


篠藤 ゆり著 「旅する胃袋」

本棚から取り出して、また読んでいます。


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標高4000メートルにある寺でバター茶に癒され、香港で禁断の食材を味わい、砂漠で人生最高のトマトエッグスープに出会う。

見知らぬ世界各地を旅し、土地土地の珍しい食べ物を口にしてみたい・・・、誰でも思うが、なかなか叶うことがない願望を、この一冊は寝床で温かい布団に包まりながら叶えてくれます。

ただし、お腹がへってなかなか寝つかれなくなってしまうのが欠点ではありますが・・・。(笑!






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2018年11月28日

「江戸川柳で現代を読む」


お奨めの一冊

「江戸川柳で現代を読む」 (小林弘忠著 日本放送出版協会)

今では装丁がよれよれになってしまい、背表紙がほどけてバラバラになってしまいそうな本。本棚から取り出してまた読んでいます。



傑作ぞろいの川柳の中から、私が選んだこれぞ江戸川柳というもの二首をご紹介しましょう。

夕立に取り込んでやる隣の子

出ぬ乳も泣く子の口へ箸やすめ



にわか雨に長屋の隣の家の洗濯物と子供を家に入れてやる御かみさん、 ・・・エライ!

母親が用事で留守にしている間、ひもじいと言って泣く隣の乳飲み子に、もうすでに出なくなって久しい自分の乳首を含ませる長屋の御かみさん、 ・・・カァ~、やるねっ!


人情溢れる当時の江戸市民の生活ぶりがじ~んと伝わってきて、涙ものだ!

川柳に涙をこぼす馬鹿もおり ( ← 私のことです・・・笑!)


書名にあるごとく現代の世相と比較すると、はたして当時と今とどちらが住みよい世の中なのだろうかと思ってしまいます。



現代なら、さしずめ・・・・・(以下の二首は私が作りました)


マンションの上から落とす隣の子

我が子にも飲ませてなるか乳垂れる



人の痛みに敏感である、そんなやさしさって、やはり大切だと思った次第です。






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2018年10月19日

「世界でもっとも阿呆な旅」


知らない町を 歩いてみたい
どこか遠くへ 行きたい

永 六輔ならずともまだ見ぬ町を歩いてみたいと誰しも思うもの。

しかし、まだ見ぬ町には違いないのですが、名前が少々変わっている町ばかり13年間にわたって100カ所も訪れるというもの好きな人がいるって聞いたら、皆さん、驚きませんか?

13年、100カ所なんて時間も金も許してくれようはずもありませんが、せめて一生に一度はそんな放浪の旅をしてみたいと心ひそかに思っているのですが・・・。



「世界でもっとも阿呆な旅」(安居 良基著  幻冬舎)を本棚から取り出しては、癒されぬ気持ちを慰めています。

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13年かけて100カ所も忍耐のいる旅をしたことにも驚きますが、それよりもっと驚くのが訪れた町の名前。今からその町の名前をお知らせしますから、心を落ち着かせて読んでください。

先ずは、海外編より、

スケベニンゲン(Scheveningen)
エロマンガ (Eromanga)
アホ (Ajo)
シリフケ (Silifke)
シリブリ (Silinri)
パンティ(Panti)
オナラスカ (Onalaska)
マルデアホ (Mar de Ajo)

断っておきますが、決してふざけているのでありませんよ。カッコの中にアルファベットで表記したように実在する地名なんです。

著者はごく普通のサラリーマンということですが、会社のまとまった休みはすべて珍地名の歴訪に費やしてきたという変わり者。

この本、前書きからしておもしろい。

「高校の地理の試験に出題された島の名前が分からなくて、『エロマンガ島』と答えた。戻された答案には赤い字で『ふざけるな!』と書いてあったので、地理の先生のところに行き、実在する島であることを地図帳を見せて説明したところ、先生はなぜか感心しておられた・・・」と。

しかもこの本はただ単に面白いだけでなく、現地の風物の紹介や人との出会い、写真も満載ですから、旅好きにとってはたまらないノンフィクションの旅行記となっています。


・・・かなうものなら、いつか私も行ってみたいものですな、スケベニンゲン!(笑!




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2018年10月16日

「爆笑!エリート中国人」


日本人ほどあいまいな物言いをする民族はいないと言われています。

訪問先でそこの主人から昼時に「ごいっしょにお昼ごはんを食べていかれたらどうですか?」などと、食事を勧められたら、「いいえ、今日は。いづれまた・・・」と早々に席を立つのが当たり前のこと。

すなわち日本語のあいまいさとは、訪れた客に「昼時になったので、この辺で帰ってくれないだろうか」とストレートに言わないどころか、「昼飯を用意するから食っていけ」と真逆の言い方をすることによく現れています。

言われた方も言われた方で、「では、おことばに甘えて・・・」などと言おうものなら、台所でその家の奥さんがずっこけてしまうことをよく承知している。「いえ、このあと寄るところがありまして・・・」などと言葉をにごして、やおら腰を上げるのが礼儀とその辺のところはよくわきまえています。

このあたりのやりとりの機微が欧米人には理解しがたいらしく、日本語はあいまいである、日本人は何を言われてもただへらへらと笑っているだけ、と言われる所以なのでしょう。


では中国人はどうか?

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第5章「中国人との上手な付き合い方、教えます」に書いてあります。

中国人に「今度遊びに来てください」は禁句であると。お土産やプレゼントにしても、「ほんの気持ちですけど」などと形式的なものでお茶をにごすのなら、初めからあげない方がよほどましだと。

すなわち日本人の「私はあなたのことを気遣いしていますよ」の意味の「ほんのささやかなモノですけど・・・」は、中国では「こんな程度にしか自分のことを思っていないのか・・・」ととられてしまうそうですから、本当に注意が必要ですね。


もともと「意言外にあるを尊ぶ」や「行間を読む」というのは、日本の文章表現だけに特徴あることではなく、中国でも行間から作者の真意が汲み取れるような漢詩こそ一級の詩であるといわれていて、日本も長い歴史の中でそれに倣って来たのでしたが、その文化が本家の中国より日本で昇華されたというのは、何事にもやわらかく婉曲を好む日本人だからこそ可能であったということでしょうか。


何事にもやわらかく婉曲でどこが悪い。日本人に生まれてよかったと思うのです。・・・って、私としたことが、ストレートな物言いになってしまいました。(爆笑!




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2018年09月30日

「地球怪食紀行」


芳しいにおいなら嗅いで恍惚にひたってみたいと思いますが、クサイにおいはご免被りたいもの。でも、怖いもの見たさ、クサイもの嗅ぎたさ、ちょっと鼻を近づけてみるっていうのはありかも知れません。

普段なかなか嗅ぐことができない「におい」を、実際に嗅いで楽しむという展覧会が大阪・梅田で開催されているという話題です。

ウエブトピックスより、
加齢臭かいだ女子、のけぞったけど「大満足」 におい展


うら若き乙女が近寄って来てうれしくないオジサンはまずいないと思うのですが、鼻をクンクンしたかと思えばいきなりのけぞられたのではショック。こちらがのけぞりたい心境です。(笑!

同時に配信されている動画をご覧ください。加齢臭は言わずもがな、足のにおい、シュールストレミング・・・、中には「?」ってのもある。これは勇気が要りますねえ。(笑!



シュールストレミングって、イワシを発酵させたあの缶詰ですね。

東京農業大学教授で発酵学の第一人者でありながら、自ら「食の冒険家」と称する小島武夫博士は、その著「地球怪食紀行」の冒頭にこのシュールストレミングのことを書いておられます。




なんと小島先生は、ストックホルムのホテルの部屋の中でこの缶詰を開けてしまったのだとか。あわててトイレの便器に入れて蓋をしたものの時すでに遅し。それからしばらくの間、だれも先生のそばに寄ろうとはしなかったと。

後に地元の人に先生が聞いたところによれば、地元ではシュールストレミングは、冷蔵庫で冷して内部の発酵によってできたガスの圧力を下げてから空けるのだそうです。しかも、必ず家の外で空けるのが鉄則なのですと。


 約50種類の「におい」を展示してあるというこの「におい展」、「地球怪食紀行」を片手に訪れてみるのも面白いのではないでしょうか。





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2018年09月26日

時代小説が好きPART158「赤猫異聞」


浅田 次郎 著 「赤猫異聞」を読み終わって、深い感動に身の震えが止まりません。

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時は大政奉還がなり、慶応から明治に改元されたその年の暮れのこと。新政府の機構がいまだ整わぬ江戸市中を襲った大火事。火の手が伝馬町の牢屋敷に迫り、代々牢屋奉行を務める石出帯刀は牢人の解き放ち(赤猫)を決断する。

しかし、簡単には解き放てぬ囚人が三人いた。博奕打ちの信州無宿繁松、旗本の倅岩瀬七之丞、夜鷹の元締め白魚のお仙。

繁松にはその朝打ち首の沙汰が突然に申し渡され、刑が執行されようとする直前に火事騒ぎとなり、執行が中止になったといういわくづき。岩瀬七之丞は薩長出身の新政府の官吏を八人も闇切りにした伏見・上野の生き残り。お仙は江戸市中の夜鷹を取り仕切る元締め。三人が三人とも旧江戸町奉行所役人にとっても、新政府の官吏にしても後々表沙汰になってはならぬ訳ありの囚人。

赤猫騒ぎのどさくさに紛れて、一度は三人を殺してしまおうと石出帯刀以下の役人は迫りくる炎の中で刀を抜いたのであったが、鍵役同心丸山小兵衛の決死の諫言により、解き放ちとなった。ただし、「三人のうち一人でも戻らなければ戻った者も死罪、三人とも戻れば全員が無罪。全員戻らなければ、丸山小兵衛が腹を切る」という条件が付く。

いや、これは太宰の「走れメロス」かという思いが脳裏をかすめるも、読み進めるうちに浅田は単に道徳の教科書に出て来るような正直礼賛を書こうとしているのではないことがすぐわかる。

天も地もひっくり返るほどの激動期に、言い尽くせぬ理不尽な思いを抱いて縛についた繁松、七之丞、お仙。解き放ちを幸いに、その理不尽を晴らそうと向かった先で三人が見たものとは?


最終章の丸山小兵衛の同役杉浦正名(まさな)が語る真相。

あの時迫りくる猛火の中で、三人を解き放ったのちに小兵衛は杉浦の耳元でささやいた。

「杉浦。わしに力を貸せ。・・・天下の御法はわが胸の内にある。わしは戦をするゆえ、力を貸してくれ」。

小兵衛はどう力を貸せと言っているのか?


驚愕の最終章に、読者は感動に身を震わさずにはおれません。




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2018年09月22日

時代小説が好きPART158「桶狭間の四人 光秀の逆転 」


日本人なら歴史ファンならずとも、信長、秀吉、家康、光秀と書けば、あえて姓を明らかにせずともそれが誰か知らぬ人はいませんね。長く続いた戦乱の世がようやく収束を見ようとし始めた16世紀の終わり、この四人の登場人物がこの国の歴史の大舞台を動かしたといえましょう。

その4人の関係をコミカルに描いた戦国四人シリーズの第4弾。その舞台は、これも誰一人として知らぬことはない桶狭間というのですから驚きです。


今読んでいる本。鈴木輝一郎著、「桶狭間の四人 光秀の逆転」。

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「金ケ崎」「姉川」「長篠」と続いたこのシリーズ。史実によれば、近江の浅井・越前の朝倉と刃を交えた金ケ崎と姉川の戦いが1570年、甲斐の武田を滅ぼすことになった長篠の戦いが1575年。桶狭間の戦いは1560年のことですから、舞台は長篠より15年前に遡ることになります。

尾張の領地をめぐる織田一族の血で血を洗うような抗争をようやく終息させたばかりの信長に襲い来る新たな脅威。当時街道一の弓取りといわれた駿河・遠江の太守今川の西進。京へ兵を進めようとする今川勢4万に対して、信長が動員できたのはせいぜい2千。


どう考えても織田に勝ち目がないとされたこの戦い。所説いろいろある中で、 鈴木輝一郎の考えはけた違いにユニーク。

副題に「光秀の逆転」とあるように、史実では桶狭間には参戦していないとされる光秀を登場させ、当時浪人の光秀は今川に仕官しようとしていた。秀吉はその橋渡しの担い手として、今川方の先鋒であった家康(当時は松平元康)と秘かに連絡をとっていた。秀吉は状況を見ながら切羽詰まれば織田から今川に寝返ることを秘かに企んでいた。そのための今川義元への重要な手土産が光秀というわけ。

負けることなど一瞬たりとも考えていなかった義元からしてみれば、後々の尾張の統治をどうするかこそが問題で、義元は尾張をのみ込んだあとの自治を信長に任せようと考えていた。ゆえに圧倒的な勢力を信長に見せつけ、戦わずして信長を下らせようとしていた。義元は端から織田を滅ぼすことなど考えていなかったのだと。そのためには織田との繋が何としても必要であった。そこへ秀吉と光秀がやって来たではないか。

一方信長は、最後の最後まで決心がつかなかった。このままでは、今川に下ろうとする配下に命を狙われかねない。ゆえにたえず行方をくらましていた。今川勢と対峙する善照寺砦に集結した2千の将兵さえ信用できなかった。

伴廻りの数騎のみでやって来た熱田神宮、向かうは今川の本陣か、善照寺砦砦か、どこへ行ったとしても待つは死のみ。そこへ秀吉と光秀が戻って来る。

信長が下した決断とは・・・。

日本の歴史に燦然と名を残す桶狭間を舞台に、かの4人の武将はなにを考えどう行動したか? 鈴木輝一郎はそれを徹底的にコミカルに描いていますが、もしかしたら桶狭間の歴史の裏には、そのような事実が隠されていたとしたら・・・。






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2018年09月11日

「奇食珍食 」


クジラの資源管理について議論する国際捕鯨委員会(IWC)の総会が今月10日からブラジルで開催されるということです。

日本は今総会で食用を主目的とする商業捕鯨の一部再開を提案するということですが、オーストラリアなどの反捕鯨国の反対は必至で、協議の難航は避けらず合意にこぎつけるのは難しい見込みだとか。

ただIWCの構成を見ると、全加盟国89カ国のうち、反捕鯨国が48、捕鯨支持国が41だそうで、意外や拮抗していることに驚かされます。私はてっきり日本のみ蚊帳の外と思っておりました。


日本では獣肉忌避の時代が長かったにも関わらず、海洋哺乳動物である鯨は「勇魚(いさな)」と呼ばれたごとく、魚類として食べられて来たのはご承知のとおりです。

発酵・醸造学分野の第一人者、東京農業大学の小島武夫名誉教授は、研究の傍ら世界中津々浦々を旅し、「食の冒険家」と自称するほどの健啖家で有名ですね。その著書「奇食珍食 」の中で、小島先生はわが国の鯨食文化について触れておられます。

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たまたま昨日テレビのバラエティー番組で、日本のタレントがフィリピンのジャングルに住む部族の村へ行き、そこの村で部族と生活を共にするという番組をやっていました。そこで食べたその部落一番のご馳走が、なんとミズオオトカゲの肉。近くの沼や川で獲ってきたオオトカゲを素早く解体し、ココナッツミルクで煮込む。アツアツの肉塊を頬張る部落の民。

小島先生は、我々の身近でない動物が食べられていることを知ると、何んとなしに違和感が生じるのは、どこの民族でも同じであろうと書いておられます。

その意味では、日本人が鯨を食べるのを見て他の民族が違和感を覚えるのもわからないではないと。

魚、鳥、哺乳類から爬虫類・両生類、はたまた軟体動物・腔腸動物、昆虫まで、普通の人ならまずは口にしないだろうといういわゆるゲテ物、小島先生はそのすべてを賞味しつくし、その料理方法、味、風味についてこと細かく列挙しておられます。もちろん鯨も。

私は小学校の学校給食で鯨の竜田揚げを食べて育った世代ですが、個人的には鯨肉特有の脂のにおいが鼻について、正直美味しかったという記憶はありませんね。

今となっては鯨肉は滅多に手に入らぬ貴重品となって久しく、すでにもうその味の記憶も薄れてしまいました。懐かしい、もう一度食べてみたいという気持ちもわかないというのは、日本人として寂しい気もしないでもありません。

でもミズオオトカゲの肉か鯨肉かと言われれば、そりゃあ~鯨肉を選びますけど。(笑!





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2018年09月07日

時代小説が好きPART157「表御番医師診療禄12 根源 」


人気時代小説作家上田秀人の「表御番医師診療禄」シリーズ第12話。その副題には「根源」とありました。

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根源(こんげん)とは、いうまでもなく「 ものごとのおおもと。 起こり。 はじまり」のこと。長編「表御番医師診療禄」シリーズもいよいよ12話にして、その陰謀の根源が明らかになっていきます。

時は5代将軍綱吉の治世。綱吉の寵姫お伝の方の担当医師となった御広敷番医師の矢切良衛。当直明けの医師溜で当直医師より昨夜大奥の御台所の食事を作る仲居が腹痛を起こしたことを聞き、もしやと抱いた疑念。良衛は、側用人に出世した柳澤吉保の命で将軍の食事について調べていくうち、その根源に徳川の血筋を揺るがす驚くべき陰謀が隠されていることに気付く。

徳川宗家ばかりでなく分家の甲府徳川の血筋まで断とうと目論むものは、はたして何者か?

一方どうしても寵姫お伝に継嗣懐妊を望む綱吉は、徳川の血筋を揺るがす陰謀が画策されていることに気づいていない。


大それた陰謀の根源に気づいた良衛に、次々と襲い来る魔の刃。

はたして良衛は、吉宗とその血筋を守ることが出来るのだろうか?それにはどうしてもお伝の懐妊が必要となるのだが。上田は我々が知る歴史の事実をどのようにストーリーに反映するのだろうか?





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2018年08月03日

「世界一周ひとりメシ」


時間があって金にも十分余裕があれば、ゆっくり体と心をを休めたいものだと思ったとしても、別段お叱りを受けるものではないでしょう。

ところが実際は、日々の生活に追われ汲々とした毎日を過ごさざるをえないのは、時間も金もないということを裏付ける以外の何ものでもありません。(涙!

毎週末の日経には、各旅行代理店のツアー広告が何社も掲載されていますが、私はいつもその広告を見比べて、やれ高いだの、ホテルのグレードがどうの、食事は何を食わしてくれるだの、行けもしない国内有名温泉地や外国の観光地に立つ自分を夢想したりしていますが、まったくもってわびしい限りです。

・・・何もかも忘れて放浪の旅が出来たらどんなにかいいだろう。

かといって今の仕事や生活や、もしかしたら家族も投げ捨てて、放浪の旅に出る勇気も無謀さも私は持ち合わせてはいないのですが、これはこれで凡人の幸せというものかも知れないと思ったりしています。


そんな極め付きの凡人と言える私が、度々本棚より取り出して開く一冊。

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世界33の都市を訪れ、その地で"ひとりメシ"を食おうという「イシコ」(筆者、ペンネームか?)なる人物こそ、誰もが一度は憧れるにちがいない放浪者。

私も「イシコ」とともに世界一周一人メシの旅に出ることにしました。


今私は、南米ウルグアイの主都モンテビデオからトラブル続きの飛行機便を乗り継ぎ、ロサンゼルス国際空港に着いたばかり、空港内のカウンターバーで早朝からカクテル(ブラッディマリー)を飲んでいます。





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